テクノロジーとクリエイティビティーとデザインの力でより良い未来を創造する異色のCMOが語る「共感」の絶大な効果

マーケター視点で「インクルージョン」を知る意義について解説するこの連載。最終回は著者が社内外で関わったプロジェクトについて紹介する。

» 2021年12月22日 08時00分 公開

 前回は、共感力を育てるために認識しておくべきポイントについて紹介した。顧客を理解し、顧客の体験を良くするというマーケターの職務を果たす上で共感力は欠かせない。同時に、受容性のある企業環境を推進することは従業員のポテンシャルを引き出すことにもつながる。共感力は、失敗を恐れず挑戦するマーケターが育つための鍵でもある。

 最終回となる今回は、アシシュ・パラシャール氏がグローバルCMOとして在籍するR/GAが社内外で実践している「インクルージョン」の取り組みについて紹介する。

アシシュ・パラシャール
Ashish Prashar グローバルエージェンシーのInterpublic Group of Companies(IPG)傘下でイノベーションコンサルティング、組織設計、ブランドデザイン、エクスペリエンスデザイン、マーケティングコミュニケーションなどを手掛けるR/GAのグローバル CMO(Global Chief Marketing Officer)。企業およびクリエイティブコミュニケーションの分野で15 年以上の経験を持つエキスパートであり、司法改革のアクティビストとしても知られる。自身が若くして投獄された経験から、元投獄者のためのプログラムを立ち上げ、保釈金の改革、独房の廃止、選挙権の回復などのキャンペーンを展開した実績もある。

R/GAが手掛けた2つのプロジェクト

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