広告主が配信対象とするツイートのターゲティング期間を短縮してタイムラグを解消。今まさにツイートしたユーザーを狙ってリアルタイムに広告配信が可能になった。
電通デジタルと電通は、Twitter広告における配信ソリューション「リアルタイムキーワードターゲティング」を提供開始した。
Twitter広告においてキーワードターゲティング(指定したキーワードに関連するツイートをした人に広告を配信)を実施する場合、従来は7日前までさかのぼってターゲティングしていた。そのため、即時性を求める訴求に対しては興味関心(モーメント)の一番高いタイミングで広告配信できない点が課題となっていた。
今回のソリューションでは、電通と電通デジタルが独自開発したTwitter広告配信システム「kizuna communication」によりツイートデータをリアルタイムに解析、10秒以内にツイートしたユーザーをキャッチして、最短数十分以内での広告配信を可能にした。
これをある大手飲食店が試験運用した結果、広告効果の大幅な向上がみられた。具体的にはWi-Fiのアクセスポイントを探すツイートを行ったユーザーに対してWi-Fiが設置されている近隣店舗への送客を促す広告を配信した結果、通常のキーワードターゲティングと比較してCTR(クリック率)が約2倍に改善したという。
従来のSNSマーケティングは、幅広いユーザーにアプローチするキャンペーン型の広告配信が主流だったが、リアルタイムキーワードターゲティングにより効率的なターゲティングが実現する。また今日、欧州のGDPR(一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などの法規制やApple、Googleなどプラットフォームの方針転換もあり、脱サードパーティーCookieの流れが加速している。リアルタイムキーワードターゲティングはCookieに依存しないため、今後も利用可能なターゲティング広告として選択肢の一つとなり得る。
同ソリューションは現在日本の広告代理店において電通のみが契約しているAPIを活用して実現しているため、国内初のサービスとなる。利用は無料(配信費用は別途見積もり)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.