消費者のリアルタイムな行動を追え――複雑化する消費者心理を把握する手法「RET」とは?「アドタイ・デイズ」レポート(1/2 ページ)

宣伝会議が主催する「AdverTimes DAYS」が4月15日〜16日、東京・千代田区で開催された。本記事では、ビービット エグゼクティブマネージャ 宮坂祐氏によるセッション「オムニチャネル時代の最新リサーチ手法〜デバイスやチャネルを横断する生活者の行動とニーズを捉える」の模様をお届けする。

» 2014年04月17日 08時00分 公開
[池田園子,ITmedia マーケティング]

 「マルチデバイス時代」と言われるようになって久しい。今や1台のテレビを家族全員で同時に見る光景は完全に過去のものとなった。現代を象徴する興味深いデータがある。およそ30年前、視聴率が30%を超えるテレビ番組は年間1800番組以上にも及んだという。一方、ここ数年において、そのような高視聴率を記録する番組は年間10番組にも満たない。

 これは決してテレビの影響力が下がったわけではなく、多種多様な情報が常にあふれかえるようになり、全員が同時に同一のコンテンツにふれる世界ではなくなったためだ。また、ユーザーがその時々で自身にとって最適なデバイスを使い、必要な情報を自発的に取りに行くようになったこともその要因の1つだろう。

 そのため企業からユーザーへの一方通行のような形で情報を伝えることは難しくなってきている。さまざまなデバイスにメディア、SNS、膨大すぎる情報……。このデジタル環境の中で私たちはいかにしてユーザーと自社商品/ブランドとの接触時間を多く獲得するかが大きな課題となっている。

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