広告の費用対効果(ROI)が厳しく問われる中、新しいWeb広告の手法"OLG"が注目を集めている。今回は海外の最新事例を通して、OLGでできること、可能性を考えてみよう。
新聞社系調査会社を振り出しに、出版社、セキュリティベンダーを経て、2000年に@IT参加。現在はアイティメディア リード研究所(2010年4月設立)にて、Webを活用したリード生成(製品/サービスの選択・購買)を研究している。OneTopiリードジェネレーション( Twitter: @leadgen_1topi )キュレーターを務めている。
本連載の第1回、第2回では、オンラインリードジェネレーション(以下、OLG)の概要を説明しました。今回は海外の事例を通じて、OLGの最新状況や今後の方向性について理解を深めていきましょう。
米IBMのビジネスパートナー向けブログ「IBM Software Business Partner Blog」の2010年5月6日付エントリー " Innovative IBM Group Listens for Leads via Social Media"(参照リンク) を読むと、ソーシャルメディアをOLGに結びつける同社の新たな取り組みを知ることができます。この"Listens for Leads" プログラムでは、社内有志で結成された "seekers"(探求者)が様々なソーシャルメディアサイトを訪れ、その場の会話に耳を傾けます。"seekers" の探求先は政府機関サイトからIT関連ブログ/掲示板まで多岐にわたり、製品購買プロセスの開始を匂わせる会話(例えば「この環境でどんなストレージを使ったらいいか、教えてください」など)をキャッチした段階で見込み客への接触を開始し、「数百万ドル相当のリードを発見した」とのことです。
"口コミ活用"というとB2C領域のマーケティング手法と思われがちですが、このIBMの取り組みに見られる通り、B2Bの製品選定においてもソーシャルメディアの影響力は見逃せません。見込み客ニーズの集積地としてソーシャルメディアをどう取り込むかは、今後のOLGを企画する上で大きなテーマとなりそうです。
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