サイバーエージェントが11回目となる国内動画広告市場の調査結果を発表した。
サイバーエージェントはデジタルインファクトと共同で、2024年国内動画広告の市場調査を実施した。同調査では、インターネットを通して配信される動画広告の年間出稿額を推計し、市場規模予測を広告デバイス別および広告商品別に算出している。
インターネット広告市場が堅調な成長を遂げる中、動画広告市場はコネクテッドテレビ向け動画広告や縦型動画広告への需要の増加が大きく寄与し、2024年は前年に続き、インターネット広告市場を上回る水準で成長を遂げている。2024年の動画広告市場は前年比115.9%の7249億円に到達した。
デバイス別ではスマートフォン向け動画広告需要は前年比113.9%の5750億円に上り、動画広告需要全体の79%を占めている。また、コネクテッドテレビ(以下、CTV)向け動画広告需要は前年比137.8%となる1020億円と高い成長を遂げ、前年に引き続き動画広告市場全体の成長をけん引している。動画広告市場は今後も高い水準の成長を維持し、2028年には1兆1471億円に達する見込みだ。
広告商品別でみると、2024年の動画広告市場ではCTV向け広告を含むインストリーム動画広告の需要が大きく増加し、市場全体の成長をけん引している。また、大手広告主による縦型動画広告フォーマットへの出稿が進んだことで縦型動画広告(※)の需要が大幅に増加し、シェアを拡大した。2023年は動画広告市場全体の中で縦型動画広告の占める割合が8.4%だったが、2024年には12.4%になった。2028年には全体の18.2%を縦型動画広告が占める見込みだ。
※注:縦型動画コンテンツ面に配信されていてもフォーマットが縦型に最適化されていないものは除く。
2024年の縦型動画広告の市場規模は前年比171.1%の900億円。ユーザーの縦型動画コンテンツの視聴時間の全体に占める割合が増加しており、大手SNSや動画配信サイトではユーザー向け、広告主向け双方のサービス体制を強化している。
サイバーエージェントは縦型動画広告フォーマットが広告主の動画プロモーションにおいて欠かせない広告フォーマットの一つとして定着することで、縦型動画広告の需要は引き続き増加し、2028年の市場規模は2088億円に達すると予測している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.