2012年の交通事故の死者数4411人、1951年時の水準〜調査データランキング〜人気調査データをランキングで紹介

「調査のチカラ」で人気がある調査データを紹介します。「日本人の夢調査」や「紅白歌合戦で最も印象に残ったアーティストランキング」がランクインしました。

» 2013年01月18日 16時37分 公開
[山田竜司,ITmedia マーケティング]

 1位は「ドコモの2012年冬モデルスマートフォンの人気機種はどれ?」です。この調査は先週2位の調査で、マイナビが同社の会員463人を対象にNTTドコモスマートフォン最新機種の人気を調査したものです。最も人気だったのは「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」(13.4%)ですが、最も多い回答は、「どの機種にも興味がない」(38.0%)でした。2位の「2013年 新成人に関する調査」は、マクロミルが12月20日から21日に行った500人の新成人の実態調査です。この調査は先週の8位から順位を上げました。記事でも取り上げましたので詳しくはこちらをどうぞ。

 私が興味深かったのは、7位の「平成24年中の交通事故死者数について」です。この調査は、警察庁交通局が2012年に起こった交通事故の死者数について調べたものです。2012年に起こった交通事故の死者数は4411人(前年比−211人、4.4%)と12年連続で減少しました。死者が最も多かったのは7月31日と11月1日で25人の方が亡くなっています。1日の平均死者数は12.05人でした。日本の交通事故は発生件数、死亡事故ともに、急速に改善しています。交通事故による死者数が4500人を下回ったのは昭和26年以来初めてのことです。特に改善しているのは交通事故の発生件数に対する死亡事故の割合です。昭和26年当時の交通事発生件数は4万1000件に対し、死者数は4429名でした。一方、2012年は交通事故発生数66万4907件に対し、死者数は4411名です。昭和26年(1951年)の日本の人口が8000万人程であることや、当時の自動車の普及率を考えると、死亡事故など重大事故に関して現代はかなり良くなっています。

 調査では、飲酒事故の発生件数の推移と飲酒事故にも言及しています。2002年(平成14年)に発生した飲酒事故件数は2万328件、飲酒死亡事故は997件でしたが、2011年(平成23年)は飲酒事故件数5029件、飲酒死亡事故269件にまで減少しています。改善している原因は飲酒運転の減少のほか、自動車安全装備の充実などがありそうです。国家公安委員会は2015年(平成27年)に死亡事故3000人以下を目指すと発表しています。

 今回の調査結果は、総務省統計局によって一部の調査データが加工可能なエクセルファイルで公開されています。10位の「『辰(たつ)年生まれ』と『新成人』の人口-平成24年 新年にちなんで-」に関しても、基となった人口推計はエクセルデータで公表されています。総務省は「オープンデータ流通推進コンソーシアム」を2012年7月に設立するなど、データを積極的にオープン化しようとしています。オープンになったデータをどう活用するか、リサーチャーやマーケターの腕の見せ所なのかもしれません。

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