海の家でトライアル、O2Oアプリ×IoTで店舗のスマホ施策はどう変わる?GMO TECHとアクアビットスパイラルズが実証実験(1/2 ページ)

江ノ島にある海の家でO2OアプリとIoT販促ツールを組み合わせた実証実験が行われている。現地で担当者に聞いた。

» 2017年08月19日 10時00分 公開
[鈴木朋子ITmedia]

 オンラインからオフラインへ、スマホで集客を考える小売店舗の検討課題の1つが、専用アプリの導入だ。そこにどんな機能を盛り込み、どう売り上げに結び付けるかという動線設計は、マーケティング部門の腕の見せどころといえるだろう。

 しかし、どれほど有益なアプリを用意したところで、そもそも大前提としてユーザーにアプリをインストールしてもらわないことには、何も始まらない。ユーザーに負担を掛けず自然な形でインストールを促進するにはどうすればいいのか。

 この課題解決に向けた1つの実証実験が、神奈川県藤沢市の江の島東浜海水浴場にある海の家「SkyDream Shonan Beach Lounge」で行われている。

SkyDream Shonan Beach Lounge

「スマホで集客」の前にどうすればアプリをインストールしてもらえるのか

 SkyDream Shonan Beach Loungeを運営するのは、UXコンサルティングとシステムインテグレーションを専門とするセカンドファクトリーだ。実験は、GMO TECHの店舗特化型アプリ作成ASPサービス「GMOアップカプセル」で作成したSkyDream Shonan Beach Lounge専用アプリと、アクアビットスパイラルズが提供する「スマートプレート」を組み合わせて行っている。

 GMOアップカプセルは飲食店や小売店向けのアプリを簡単に作成できるツールで、プッシュ通知やクーポン発行といった、利用者の来店を促せるO2O機能を豊富に備えているのが特徴。既に飲食店や美容院、宿泊施設など約3000店に導入実績がある。

 一方のスマートプレートは、NFC(近距離無線通信)用非接触型ICチップを内蔵した「Hyperlink of Things」を実現するサービスだ。URLを入力したり検索したりすることなく、専用プレートにスマートフォンをかざすだけでWebサイトやLINEアカウント、地図、電話番号などの情報を取得できる。スマートプレートに登録した情報はクラウド経由で簡単に設定変更ができ、所有者以外は設定変更できないという安全性も特徴だ。

 今回の実験の目的は、NFC対応のスマートフォンをスマートプレートにかざして、SkyDream Shonan Beach Loungeのアプリのインストールを促進することだ。現在NFCに対応していないiPhoneなどのスマートフォンからは、プレートにプリントしたQRコードを読み取ってもらう。

テーブルにあるスマートプレートはNFC対応スマホをかざすだけでアプリのインストールを促す画面を表示する
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