2023年のSNS炎上総数は189件、炎上元の媒体1位は「X」――コムニコ「炎上レポート」今日のリサーチ

コムニコが「炎上レポート」2023年版を公開しました。

» 2024年03月28日 13時00分 公開
[ITmedia マーケティング]

 ラバブルマーケティンググループ子会社で企業のSNSマーケティングを支援するコムニコは、批判的な言及や引用ポスト数が多い「SNS炎上事件」を2023年の1年間調査し、その傾向分析をまとめた「2023年炎上レポート」を公開しました。同レポートでは、X(旧Twitter)でトレンド入りした投稿やネットニュース化された投稿、引用リポストで批判が多い投稿、批判的なリプライが多い投稿、メンションはつけないが批判的な言及をしているリプライを炎上の基準とし、コムニコ従業員が目視でピックアップ。「災害」「熱狂的アンチ」「巻き込まれ炎上」といった炎上ジャンル別と「芸能」「公務」「飲食サービス業」など業種分類表(経済産業省)を基にした業界別で、炎上が起きやすい投稿種類を分析しています。

 同レポートによると、2023年に観測されたSNS炎上事件の総数は189件で、炎上期間中に言及された関連キーワードの総数は1846万4813件、平均炎上日数は22日でした。

(出典:コムニコのプレスリリース)

ジャンル別炎上件数1位は?

 炎上した投稿をジャンル別に分類して集計したところ、炎上件数が1番多いのは「リテラシー不足」でした。具体的には、不適切な表現だという認識不足から多くの人を不快にさせてしまう例、著作権や景表法など法律に関する知識不足で批判を浴びる例、生成AIが作成したコンテンツの利用への疑問の声が挙がる例などがが見られました。2位は「思想」と「オフライン」が同数、次いで「モラル」となりました。「モラル」では、いわゆる「私人逮捕」系の動画や「飲食店での迷惑行為」の動画に関する内容への言及が多く見られました。

ジャンル別炎上件数1位は「リテラシー不足」

 炎上リスクを防ぐため。コムニコは以下のような対策を推奨しています。

  • 投稿承認を行えるツールを利用する:SNS投稿担当者一人の考えで投稿を行うのではなく、承認機能を使って他者に見てもらうことで差別的な思想や立場の違いによる批判の有無に気づくことができる。投稿の事前予約、承認制を取れるツールの利用を検討したい
  • SNSリスクマネジメントやリテラシーを学ぶ:SNSの知識、ノウハウ、リスクマネジメント、リテラシーを学ぶ機会を設けることも有効
  • SNS炎上に備えるサービスを利用する:「炎上してしまったら」「災害やシステム障害が起こったら」という「もしも」に備えるサービスを、炎上が起こってしまう前に導入する
  • SNSマーケティングのプロに前もって相談する:特に自社運用ではリソースが足りないと感じている場合は、確認漏れが発生しやすくなる。そのような場合は第三者としてSNSマーケティングのプロに相談する
  • 炎上した事件の傾向を確認し、対策する:「2023年 炎上レポート」などで過去に起きた炎上事件を知り、傾向を確認する

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