脱サードパーティーCookieに万能の解決策なし 広告主が進むべき道は?

サードパーティーCookie廃止を目前に控え、さまざまな代替ソリューションが出そろいつつある。広告主の間では当然、それらの比較検討が進んでいるだろう。しかし、「最も有効なのはどれか」と万能の解決策を追い求めるのは、実はあまり意味がない。なぜかと言うと……。

» 2024年05月16日 10時00分 公開
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 GoogleはWebブラウザ「Chrome」におけるサードパーティーCookieのサポートを2025年初頭までに段階的に廃止する。2024年1月にはChromeユーザーの1%に対して実際にサードパーティーCookie制限を開始しており、廃止へのカウントダウンは既に始まっている。

 届けたい相手に適切に広告を届け、その効果を可視化できるのがデジタル広告の大きな強みであることは言うまでもない。しかし、その根幹を支えていたサードパーティーCookieが一切利用できなくなれば、その強みは損なわれてしまう。もちろん、ユーザーのプライバシー保護が最優先されるべきだ。とはいえ貴重な広告予算を預かる企業のマーケターの立場としては、どうにか従来通りのパフォーマンスを維持したい。Cookieのない時代に、主要な広告プラットフォームはどのような対策を用意しているのか、大いに気になるところだろう。

 本稿では、ダイナミックリターゲティングから始まり、現在は多くの企業が活用するフルファネルの広告ソリューションを展開しているCriteoにおけるポストCookieの考え方を解説する。

サードパーティーCookie廃止で広告主が直面する課題

 「Safari」や「Edge」「Firefox」などのWebブラウザは既にトラッキング防止機能を導入しており、サードパーティーCookieを利用できなくなっている。しかし、Chromeはグローバルで約65%という圧倒的なシェアを持つWebブラウザであり、その影響は他とは比べものにならない。ChromeのサードパーティーCookie廃止でWebサイトユーザーの約90%がトラッキング不可になるため、その対策が急がれる。

 広告主視点で見たサードパーティーCookie廃止の重要な課題は、ターゲティングや効果測定が困難になることだ。効果を計測できないので広告の入札価格の最適化も難しくなるし、A/Bテストも実施しにくくなる。確立されていたデジタル広告のメリットが享受されにくくなるのだ。

 ポストCookie時代の解決策として、現状では主に以下のような方法が提唱されている。

ファーストパーティーデータマッチング 各種会員プログラムなどを通じて取得したユーザーのメールアドレスや自社Webサイトを訪れたユーザーの行動履歴(ファーストパーティーCookieなど)や企業が保有するデータを(ユーザーの同意を得た上で、個人を特定できない形に加工して)利用する AI(左記と組み合わせることで成果向上に期待)
代替ID ユーザーのメールアドレスなどを基にIDを作成する「確定ID」と、IPアドレスなどのシグナルを基にIDを作成する「推定ID」という2つの方法がある
プライバシーサンドボックス GoogleがChromeへの実装を進めている機能で、ユーザーの興味関心や行動履歴を基にターゲティングして広告を配信する
ソーシャルメディア 主要ソーシャルメディアのログインデータを利用してユーザーを識別し、広告を配信する
リテールメディア ソーシャルメディアと同じく、物品購入のためのログインデータを利用してユーザーを識別する。購買履歴データを利用した興味関心ターゲティングも可能
コンテクスチュアルターゲティング IDデータを使わず、ユーザーが閲覧しているページ(メディア)の内容で興味関心の傾向を推測
CRITEO 池田智幸氏(パートナーシップ戦略責任者)

 これらの違いは、簡単に言えば「ユーザーをどのように識別するか」だ。しかし、CRITEOでパートナーシップ戦略責任者を務める池田智幸氏は「このうちのどれかを利用しておけば大丈夫という万能なソリューションは残念ながら存在しません」と語る。

 IDを使ってユーザーを識別するソリューションはスケールに限界があるし、逆にログインを求めないとなると推計によらざるを得ず精度が低下する。ボリュームと精度のトレードオフは悩ましいところだ。

Criteoが提唱するのは「多面的なアドレサビリティ戦略」

 トレードオフ状態を抑えることで「アドレサビリティ」を確保するのが、CriteoのポストCookie戦略だ。アドレサビリティとは直訳すると「アドレス指定能力/アドレス指定可能性」で、Criteoはこれを「ユーザー識別が難しい環境下でもエンゲージメントや計測、最適化できる状態を維持し、適切なユーザーに適切な広告メッセージを届けられること」という意味で使っている。

 アドレサビリティを確保する上では、どれか一つのソリューションに依存するのではなく各ソリューションの強みを組み合わせた多面的なアプローチが必要になる。

 「まず軸になるのはファーストパーティーデータ。次に、シェアの大きさでGoogleのプライバシーサンドボックスも重要です。ソーシャルメディアやリテールメディアなどクローズドな環境にも対応する必要があります」

 Criteoは、独自のファーストパーティーデータネットワークをデマンドサイド(広告主)とサプライサイド(パブリッシャー)の双方に構築している。収集したメールアドレスをハッシュ化(特定の計算手法に基づき、元データを不規則な英数字の組み合わせに置換)して使用することで、プライバシーに配慮しつつアドレサビリティを維持する。

 Googleのプライバシーサンドボックスについては初期からGoogleのChromeチームのリーディングパートナーを担い、単に実証実験に参加するだけでなく、その結果をワーキンググループの場にフィードバックしてより良い成果が出るような提案を積極的に行ってきた。デジタル広告において特に重要な3つのAPI(Protected audience、Topics、Attribution API)を網羅的に対応しているのもCriteoならではの特長だ。Criteoの貢献度は他の参加企業からも高く評価されているという。

 クローズドな環境での利用についても、準備は整っている。広告主はCriteo独自のリテールメディアネットワークを介して200以上の小売業者のオーディエンスにリーチできる。InstagramやFacebookなど、Metaのソーシャルメディアを利用するログイン済みユーザーにも広告を届けられる。

 代替IDは、「ID5」や「LiveRamp」など約40のソリューションをグローバルで随時検証している。「各国で市場の状況は異なるので、私たちは中立的な立場でその市場に強い事業者や良いソリューションを持つ事業者とパートナーシップを組んでいます」と池田氏は説明する。

 日本では、国内最大級のパブリックDMP事業者であるインティメート・マージャーとの提携を2024年3月に発表して、同社の「IM-UID」との連携を開始した。9社の広告主が参加したIM-UIDを使ったターゲティング広告の実証テストでは、IM-UID連携前よりもリーチが平均20%拡大し、CPC(クリック単価)は平均30%改善するなど、サードパーティーCookieと遜色ない成果が出ている。

アドレサビリティ戦略を強化するCriteoのAI

 Criteoのアドレサビリティ戦略を下支えし、より効果を高めることに貢献するのがAIだ。Criteoは2018年に2000万ユーロ(当時のレートで約25億円)を投じて、本社があるフランス・パリにAIの研究機関である「Criteo AIラボ」を設立。AIを通じたデジタル広告のイノベーションに継続的に取り組んでいる。

 Criteoはもともとコマース領域に強みを持ち、オンラインショッピングの膨大なインテント(興味、関心)や購買履歴などのデータを蓄積している。「Criteoショッパーグラフ」と呼ぶそのデータセットとAIの組み合わせは、アドレサビリティ戦略においてどのような効果をもたらすのか。池田氏はAI活用の一例として、広告取引の最適化を挙げた。

 「サードパーティーCookieを使わない広告取引には、プライバシーサンドボックスのAPIやハッシュ化メール、代替IDなど、複数のルートから入札リクエストが飛んできます。広告効果が高いルートを判断するのは困難ですが、過去のパフォーマンス結果をAIが学習することで、広告主にとって特に価値をもたらすルートを瞬時に選べます」

 その他、どの商品やサービスの広告をどこに配信すればよいのか、どのような広告クリエイティブが適しているのかなど、AIを活用することでよりパフォーマンスの高い提案ができる。

さまざまな業種の課題を解決

 Criteoといえばリターゲティング広告の会社であり、商品に興味のあるユーザーに対する最後の一押しが必要なEコマース事業者だけのものというイメージを持つ人もいるかもしれない。だが、現在のCriteoは休眠ユーザーの掘り起こしやリピート購入促進、新規顧客開拓といったマーケターの課題に対処するサービスを提供できる。

 Eコマース以外にも金融や人材、不動産、旅行、ゲームなど、さまざまな業種がCriteoのソリューションを活用して成果を挙げている。企業のニーズを把握し、どの部分をどう伸ばしていけばいいのか、的確に対応するノウハウをCriteoは持っている。

 「Criteoは『コマースメディア』と呼ばれますが、ここで言うコマースは通販だけではありません。トランザクション(取引)があるビジネスであれば、データとAIでお客さまに満足していただけるパフォーマンスを実現できると考えています」と池田氏は話す。

 一つのテクノロジーに偏らず多様な代替ソリューションを提供し、それらをより有効に使うためのAIも備えたCriteoは、サードパーティーCookie廃止後の方針が固まっていないマーケターの心強いパートナーとなるだろう。

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提供:CRITEO株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia マーケティング編集部/掲載内容有効期限:2024年6月15日