マーケティングオートメーションだけでは足りない 電話をかけ、電話を受けてこそ商機は生まれる:ボイスコミュニケーションの価値を再考する(1/2 ページ)
前回お伝えした通り、マーケティングにおいては質の高いコミュニケーションが求められます。しかし、人と人とのつながりをもたらす電話というツールの利点が、マーケティングにおいて残念ながらあまり認知されていないのが現状です。
現在のB2Bマーケティングにおける必須のツールとしてマーケティングオートメーション(MA)を挙げる人も多いでしょう。
MAは顧客の行動に合わせて資料のダウンロードを促したり、時期を見計らって興味を引くメールマガジンを流したりと、効率よくワンツーワンコミュニケーションを自動化するために有効です。
しかし、MAさえあればいつでも受注までたどり着けるかというと、なかなかそうはいきません。
電話で話すことはまたとないビジネスチャンス
セールスフォース・ドットコムの調査では、B2Bの商材における購買の84%が、口コミを理由にサービス購入を決定しているということです。これはつまり、大々的に広告を打とうが、不特定多数にメールマガジンを送信しようが、実際に購入へ至るまでの意思決定にはそれほど関係していないということを意味します。実際、当社が提供しているクラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」を導入するお客さまのうち、約8割は別のお客さまからの紹介が主な商談経路です。
そういった紹介が増えたのも、購入に至るまでのお客さまの懸念や不安材料を解消し、受注後もお客さまが抱える課題を細かに分析し、ニーズにぴったりと合致する商品を提示して持続的な関係を維持できていたためと考えています。
口コミで高評価を得るためには、密度の高いコミュニケーションが鍵になってきます。その点において、MAと電話のそれぞれのメリットを組み合わせたフロー作りが重要になってくるでしょう。インサイドセールスが獲得したセールスソースをMAでスクリーニングをかけた上で、上位には架電を行うといった流れが理想的かつ効率的です。MAの先にある電話というラストワンマイルこそが不可欠なのです。
また、リードの獲得がインバウンド型へ変化する中、電話はかけるだけでなく受けるという点でも重要になってきます。
相手側からの能動的なアクションは希少なチャンスです。顧客が製品に対して不満を持ったり不備を見つけたりした場合ですら「企業側へ伝える」「クレームを入れる」といった行動に移せる人は多くありません。顧客の大半は、自身にデメリットが発生したら、何も言わずにサービスや企業から離れていくだけなのです。
希少なコミュニケーションは、またとないビジネスチャンスともいえます。お客さま側の課題に対して、ビジネスチャンスを見いだしましょう。密なコミュニケーションを図るためには、密度の高い会話が必要となります。
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