セールスフォース・ドットコムが「Sales Cloud」と「Pardot」の新機能を発表:部門間のつながりを促進(1/2 ページ)
セールスフォース・ドットコムは「Sales Cloud」「Pardot」の新機能を発表した。
セールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)は2018年10月23日、「Salesforce Sales Cloud」およびその中のB2B向けマーケティングオートメーション(MA)製品「Salesforce Pardot」に関して記者説明会を実施した。
今回の内容は、2018年9月25〜28日に米国サンフランシスコで開催された年次カンファレンス「Dreamforce 2018」で発表があったものだ。Sales Cloudにおいてはインサイドセールスの作業を削減して業務効率化を図る新機能「High Velocity Sales」を搭載(2019年春リリース予定)。Pardotにおいては、CRMとMAを完全に統合した「Pardot in Lightning」と、AIを組み込んで見込み客の購入意思をスコアリングする「Pardot Einstein」の2つを提供する。
インサイドセールスの業務を自動化する「High Velocity Sales」
High Velocity Salesは「Sales Cadences」と「Work Queues」の2つの機能で構成される。
Sales Cadencesは、インサイドセールスの業務プロセスを構築する機能だ。例えば、「初回メールを送った後、すぐに電話するのではなく一定時間待つ。メールに対して返信があった場合は電話を、ない場合は別の対応を取る」というように、顧客とのコミュニケーションを詳細に設定できる。送信するメールのテンプレートや電話する際のスクリプトもセットできて、業務の属人化要素を限りなく排除する。
Sales Cadencesのデータを基に自動追加されたタスクをメンバーが閲覧するためのツールがWork Queuesだ。優先順位も自動的に付与されているので、メンバーはWork Queues上のタスクを順に消化していくだけで営業活動を行える。
営業部門の管理職はSales Cadenceで営業プロセスを構築し、メンバーはWork Queuesを通してタスクを実践する。そうすることで営業手法を統一し、スキルの差を縮小できる。インサイドセールスの業務の中でも労力のかかる「確度の高い見込み客」の見極め作業を自動化し、セールス活動に集中できるというわけだ。
一方で、営業プロセスを構築する管理職にはインサイドセールスの知見が求められることになるが、不安な企業に対してはセールスフォースが定期的に開催しているワークショップでフォローすることもできるという。
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