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第10回 2013年カンヌ広告祭に見るトレンド(後編)――デジタルメディアがブームの起爆剤になる【連載】海外事例に学ぶマーケティングイノベーション

前編ではカンヌライオンズの受賞作品を参考に、現在の広告の特徴を「芸術性」「アイディア創出力」というキーワードで整理した。後編では、「メディア特性の最大化」という観点から、広告のあり方を考える。

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メディア特性の最大化

 カンヌライオンズの各部門構成をもう少し掘り下げてみよう。カンヌライオンズは19の部門から成り立っている。部門の大半が、クリエイターの専門領域ごとに分けられ、また、その領域はメディアと関連しているので、各部門をメディア別の部門と考えてもいい。カンヌ公式ページの記載順に専門領域を追ってみると、サイバー(インターネット)部門、デザイン部門、ダイレクトマーケティング部門、フィルム部門、フィルム・クラフト部門、モバイル部門、アウトドア部門、PR部門、プレス部門、プロモーション&アクティベーション部門、ラジオ部門となる。言い換えると、カンヌライオンズの各部門賞というのは、それぞれのメディアの特性を最大限に活用して効果をあげた広告作品に贈られる賞であるとも言える。オグルヴィ・アンド・メイザー・フランスが手掛けた、IBMの“Smart Ideas for Smarter Cities.(スマート・アイディア・フォー・スマート・シティ)”屋外広告キャンペーンは、アウトドア部門でグランプリを受賞した。

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