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第8回 ソーシャルメディアでムーブメントを起こす際の心得【連載】海外事例に学ぶマーケティングイノベーション(2/2 ページ)

ソーシャルメディアに秘められた拡散性を最大限に引き出し、セールスにつなげるには、ソーシャルで話題になりそうなメッセージを展開するのではなく、ブランドが取り組む社会の課題や問題をどう改善していくのか、そうした普遍の真理を軸としたキャンペーンメッセージを打ち出す必要がある。それが実現できた場合のみ、ブランドのメッセージはソーシャルで拡散され、セールスを後押しするコミュニケーションが展開されるのだ。

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ソーシャルメディアの媒体力

 ソーシャルメディアの媒体力を検証するために、ソーシャルメディアはFacebookを、マスメディアはTVCMを例にとる。同じターゲットに対し、テレビでの1回辺りのリーチ費用は平均10円であるのに対して、Facebookは平均0.1円。動画やタレントを駆使したTVCMと、デジタルデバイスのスクリーン上スペースで展開されるコミュニケーションを単純に比較することは、コンテンツ力に大きな開きがあるし、実際に閲覧されているか否か確認する手段がないため妥当ではない。

 そこで、ファン獲得数という明確な数字を指標として比較する。Facebookの1ファン辺りの獲得費用は、ソーシャルメディアの拡散性を勘案(当然キャンペーン毎に大きな開きがある)すると、一般的商業キャンペーンで平均100円である。この数字だけを見れば、TVCMとFacebookは10倍の開きがあることになる。TVCMが放映された数と、Facebook上で消費者からアクションがあったことを示すファン獲得数との数字を単純に比較できないが、テレビを見ながらソーシャルメディアなど、インターネットを利用している率は50%を超え、若者のテレビ離れも懸念されるなか、テレビとFacebookの媒体力の差に10倍の開きはないと考えることが妥当であろう。

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