ニュース
第5回 IKEAを占拠せよ!――国境を越え、市民運動にまで発展したイケアの“自作自演”キャンペーン:【連載】ちょっと気になるWebキャンペーン
これは、自分が住む島にIKEAがないことを不服に思った女性が、IKEAを直談判で説得し、見事誘致を成功させるまでのストーリーだ。
その女性が住む島とは、北大西洋上に浮かぶポルトガル領の島マデイラ。面積は日本の奄美大島と同じくらいで、人口は2006年時点でおよそ25万人だった。確かにIKEAからすると、進出を足踏みしてしまいそうだ。
我慢ならない女性はマデイラにIKEAを誘致すべく、「Occupy IKEA(イケアを占拠せよ!)」キャンペーンを開始する。宣戦布告とも言える動画の中で彼女は「これから数日間を、(ポルトガル本土にある)リスボンのIKEAで過ごす。彼らが私の言うことを聞くまでは帰らない」と宣言した。結局、彼女は15日間をIKEAで過ごすことになる。
15日間の彼女の行動はとても大胆なものだった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 第1回 コカ・コーラ グローバルサイト刷新に見る、企業の“メディア化”
tadashikuの岡徳之氏がちょっと気になるWebキャンペーンを紹介します。第1回はCoca-Cola Journey。“コーポレートサイト”から“デジタルマガジン”へと姿を変えたその中身とは? - 第2回 “最も拡散された動画広告キャンペーン”から探る、オンライン視聴者のインサイト
米Visible Measures社の「今年、最も拡散された動画広告キャンペーン」ランキングを参考に、世界中の人々を釘付けにするクリエイティブパワーの源泉を考える。 - 第3回 クリエイターを起点に人為的にバズを起こす、「二次創作」という新手法
二次創作がWebキャンペーンの手法として確立されつつある。ファンと一緒にブランド像を作り上げられること、バズを人為的に起こせることが「二次創作」人気の理由として挙げられる。デンマークのエレクトロニックポップバンド「Splees United」やPerfumeから、「二次創作」という次世代のプロモーション手法を考える。 - 第4回 デルタ航空のユーティリティーアプリ「Fly Delta」に見るデジタルエージェンシーの新たな価値
いわゆるユーティリティー系アプリは、企画をメーカー自身が行い、開発をソフトウェア会社が請負う座組みで制作されることが多かった。しかし、最近では、デジタルエージェンシーが企画から開発までを担うケースが増えている。 - 第5回 IKEAを占拠せよ!――国境を越え、市民運動にまで発展したイケアの“自作自演”キャンペーン
これは、自分が住む島にIKEAがないことを不服に思った女性が、IKEAを直談判で説得し、見事誘致を成功させるまでのストーリーだ。 - 第6回 “あなたのiPhoneの現在地までコンドームを届けます”、世界最大のコンドームブランドが立ち上げた驚愕の新サービス
「必要なときに限って、あれはいつもない……」。英レキットベンキーザー社がうっかりミスで“ゴール”を決めきれない男性を支援すべく、広告代理店BUZZMANの力を借り、iPhoneアプリを活用した新しいサービスを立ち上げた。 - 第7回 TEDが選んだ、2013年版「Ads Worth Spreading」――世界に広めるべき価値ある広告たち
“Ideas worth spreading(世界に広めるべき価値あるアイデア)”をコンセプトに、世界中のユニークなスピーカーを招致し、毎年世界各地で開催されるカンファレンス「TED」。日本国内でも、分化した組織や催しがあることから、徐々にその知名度を高めているが、そのTEDが先日、2013年版「Ads Worth Spreading」を発表した。 - 第8回 スマホでパソコンの画面を操作する『Chrome Super Sync Sports』に、新しいWeb体験の予感
スマートテレビをインターネットのブラウジングに最適なデバイスとして使ったり、テレビとKinectを接続してリビングで体を動かしながらゲームをしたり……私たちの「Digital Home(デジタルホーム)」はテクノロジーの進化によって、様変わりしつつある。 - 第9回 モノSNSに再燃の予感? SNS成熟期ならではのPinterest活用キャンペーン
“再燃の予感”を感じさせるモノSNS「Pinterest」をこれまでとは異なる今の機運にあわせて活用した美容/ヘルスケアブランド「gud」の事例を紹介する。そこから見えてくる今の若者のSNSとの付き合い方とは? - 第10回 あらゆるものを広告メディアに変える! 海外で注目の“Wi-Fi”キャンペーン
私たちの生活において存在感を高めているWi-Fiをその核として据えるキャンペーンが海外で盛り上がりを見せている。Wi-Fiがコミュニケーションに与えるインパクトとは? - 第11回 見たくなる、話したくなる。ドミノ・ピザの「潜入企画」は視聴者を楽しませる不朽の企画フォーマット
「本邦初公開」「見てはいけない」と言われると、もっと見たくなる。そして「見てはいけないものを見てしまった」ような感覚は人に話したくなる。 - 第12回 カナダのマクドナルドが宣材写真の制作プロセスを公開。「不都合な真実」を自ら明るみにするその真意とは?
カナダのマクドナルドが2012年6月にYouTubeで公開した動画が再燃し、その再生回数が850万回を超えている。そこに映し出されたのは、食材を加工し、画像に補正を加える、まさにファストフードチェーンの不都合な真実だった。 - 第1回 金融機関がiPhoneアプリで住宅探しを支援――Commonwealth Bank Australia
金融業界はさまざまな法規制からデジタルとソーシャルの活用が遅れていると思われてきた。しかし、海外では積極的なデジタルイノベーションが起こり、日本でも、モバイルバンクの「じぶん銀行」が口座数140万件を獲得するなど徐々にその広がりを見せている。金融業界におけるデジタルとソーシャルのマーケティングイノベーションを考察する。 - 第2回 地域活性化で雇用創出を――アメックスの小規模店舗支援プログラム「スモールビジネス・サタデー」
アメリカン・エキスプレスが展開した小規模店舗支援プログラム「スモールビジネス・サタデー」の成功は、さまざまなデジタルマーケティング施策の展開と並行して、政治家や地方自治体への地道なロビー活動を地道に行ったことにある。キャンペーンに実態を持たせ、消費者に「自分ごと」と思ってもらうには? - 第1回 進化するアドテクノロジー――「枠から人へ」の変化
アドテクノロジーは誰のために、どんな目的で生まれてきたのか――。モーションビートのチーフプロデューサー 堺真幸氏によるアドテクノロジーの基礎解説。第1回はアドテクノロジーの技術的進化を概観する。 - 第2回 徹底解説! DSP活用で広告効果を向上させるためのPDCA
第1回「進化するアドテクノロジー――『枠から人』への変化」では、スマートフォン広告における「広告主」「メディア」「ユーザー」という3者の立場から見たアドテクノロジーの特徴を説明しました。今回は、「広告主」にスポットを当て、マーケティング担当者の間で話題となっている「DSP」「RTB」について説明し、同時にDSPの運用方法についても解説します。 - 第3回 SSP活用でメディアが広告収益を最大化させるためのポイント
SSPとは、「Supply Side Platform」(サプライサイドプラットフォーム)、もしくは「Sell Side Platform」(セルサイドプラットフォーム)の略で、広告枠を提供しているメディア(Webサービス、アプリデベロッパー)が利用する広告プラットフォームのこと。今回はSSPの活用方法として、メディエーション機能とRTB広告を使ったマネタイズ手法のポイントをお伝えする。