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第3回 SSP活用でメディアが広告収益を最大化させるためのポイント【連載】これで分かる! アドテクノロジー入門

SSPとは、「Supply Side Platform」(サプライサイドプラットフォーム)、もしくは「Sell Side Platform」(セルサイドプラットフォーム)の略で、広告枠を提供しているメディア(Webサービス、アプリデベロッパー)が利用する広告プラットフォームのこと。今回はSSPの活用方法として、メディエーション機能とRTB広告を使ったマネタイズ手法のポイントをお伝えする。

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 「第1回 進化するアドテクノロジー――『枠から人へ』の変化」では、アドテクノロジーについて「広告主」「メディア」「ユーザー」という3者の立場から、「第2回 徹底解説! DSP活用で広告効果を向上させるためのPDCA」では「広告主」にスポットを当てて「DSP」「RTB」について解説しました。今回は、「メディア」側の広告プラットフォームである「SSP」について説明し、メディアが「SSP」を使って「RTB」などの機能を活用しながら収益を向上させるためのポイントを解説します。まず初めに、改めて「SSP」の概要について説明させていただきます。

SSPとは

 SSPとは、「Supply Side Platform」(サプライサイドプラットフォーム)、もしくは「Sell Side Platform」(セルサイドプラットフォーム)の略で、広告枠を提供しているメディア(Webサービス、アプリデベロッパー)が利用する広告プラットフォームのことです。複数のアドネットワークの配信を一元管理し、その時期に最も収益性の高いアドネットワークに切り替えるメディエーション機能(イールドオプティマイズ機能)や、広告主がDSPを通じてサイトを訪れたユーザーごとに入札形式でimpsを買い付けるRTB広告を配信することで、メディアの広告収益の最大化を図ることが可能です。今回はSSPの活用方法として、メディエーション機能とRTB広告を使ったマネタイズ手法のポイントについてお伝えします。

メディエーション機能で複数のアドネットワーク広告の最適化

 アドネットワーク広告を利用する利点としては、一度広告配信をすると、純広告のように営業活動をせずとも、自動的に複数の広告案件が配信されるため、手離れよく収益化を行えることにあります。しかしながら、その収益性については常に流動的で、クリック率やクリック単価の他、メディアにマッチした広告が多いか少ないか、案件切れの頻度など、さまざまな要因によって収益性は日々変動します。

 そのため、特定のアドネットワーク1つに絞り込むのではなく、複数のアドネットワークを使い分けていく必要が出てきます。そこで、複数のアドネットワーク広告をまずは均等に配信してみて、一定期間収益性の違いを確認し、収益性の高いアドネットワークに配信比率を寄せていく運用を行うことで、アドネットワーク広告の収益の最大化が可能となります。

imps数のずれに注意!

 各広告の収益性を比較する際、一般的にCPM(1000impsあたりの収益額)で比較します。その際、収益額をimps数で割って算出するわけですが、そのimps数が果たして正しいのかを確認する必要があります。impsのカウントの計測ポイントの違いや集計方法の違い、通信の途切れなどの要因によって、自社サーバとアドネットワーク上でカウントがずれてしまうことが往々にしてあります。

 以下の例で見てみましょう。例えば、1200万impsをメディエーション機能を使って下記のように1:1:1で均等に配分した場合、アドネットワーク広告の管理画面上では、impsにバラつきが出ます。下記の場合、単純にCPMを算出するとネットワークAがCPM47円となり、一番優秀であるように見えてしまいますが、果たして本当にそのような判断を下してよいのでしょうか。

 ここで収益額については、実際に入ってくる確定した金額であるため、不変です。よってimpsについて振り返ってみます。すると1200万impsを均等に3つのネットワーク広告に配分したため、「本来400万impsずつを均等に配分していたはずだ」、と考えることができます。実際の収益を本来配分したと想定される400万impsを元にCPM計算すると、下記のように、ネットワークCがCPM43円となり、最も優秀な成績であることがうかがえます。

 そこで、この場合は配信比率をネットワークAではなく、ネットワークCに寄せるという判断をすることで、収益性を向上させることができるわけです。この様に複数のアドネットワークを均等に配分して比較することで、集計方法が違うそれぞれのネットワーク広告の管理画面数値に惑わされることなく、同条件で収益性を比較し、どのアドネットワークに配信比率を寄せていくか検討できるというのは、SSPのメディエーション機能の大きな利点と言えるでしょう。

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