第4回 デルタ航空のユーティリティーアプリ「Fly Delta」に見るデジタルエージェンシーの新たな価値:【連載】ちょっと気になるWebキャンペーン(1/2 ページ)
いわゆるユーティリティー系アプリは、企画をメーカー自身が行い、開発をソフトウェア会社が請負う座組みで制作されることが多かった。しかし、最近では、デジタルエージェンシーが企画から開発までを担うケースが増えている。
米国のデルタ航空が1月11日に公開したスマートフォン向けアプリケーション「Fly Delta(フライ デルタ)」のiPad版がWebクリエイティブ業界でちょっとした話題になっている。
このアプリ、旅の計画を立てるところから旅先で周遊するところまで、旅行のすべての工程をiPadならではのインターフェイス/体験でサポートしてくれる。さっそく、その中身を見ていこう。
空の旅を演出する全く新しいユーザー体験
iPad向けのFly Deltaには、3つの楽しみ方がある。
まずは旅の計画を立てるところから。旅の目的地は、旅先での過ごし方やリーズナブルな価格に惹かれて決めることが多い。Fly Deltaでは、画面に表示された地球儀を指で回すように操作すれば、主要なスポットや特別価格で渡航できる地点を教えてくれる。それぞれの地点にはピンが立てられており、タップすると買い物や食事、ソーシャルネットワーク上でつながる友人からのオススメ情報などを閲覧することができる。
次に出発まで。トラベルプラン機能でチケットの予約、再予約、席の指定や変更、グレードアップができる。空港でのチェックインなど、旅行中の次のステップを案内してくれるワッツ・ネクスト(What’s Next)機能が搭載されているので、手続きに関するミスも防ぎやすくなる。
離陸した機内でもFly Deltaは使える。800機以上に搭載された機内Wi-Fiを利用してインターネットに接続すると(現在は米国内線のみ)、iPad版から新しく搭載された機能「グラスボトムジェット」=「ガラスの床」で、地図やソーシャルネットワーク、インターネットコンテンツなどの独自の方法で、現在飛行中のフライトの下にある地上の情報を閲覧することができる。また、デジタル版の機内誌や目的地に関連する音楽、映画をiTunesからダウンロードすることもできるので、長旅でも退屈せずに済みそうだ。このほか、最新の運行情報の取得、マイルポイントの管理など基本的な機能も搭載している。旅行のすべての工程において、至れり尽くせりなアプリだ。
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