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第6回(後編) スターバックスの最大のコンテンツとは?【連載】マーケティングプランナーのためのソーシャルリスニング

「最近はコンテンツの重要性が問われ始めている」とスターバックス コーヒー ジャパンの長見明氏は言う。コンテンツとはこの場合、コーヒーショップと顧客との関係のことだ。「お客さまとお店のパートナーとの関係をデジタルが代わりに築いてくれるわけではない」とも。スタバのマーケティング戦略の核心に迫る。

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スターバックスコーヒージャパンのソーシャルリスニング

前野 さて、そのようなカルチャーを持ったスターバックスが、Webやソーシャルメディアにどのように取り組んでいるかをうかがいたいのですが、米国では、企業独自のSNS『マイスターバックスアイデア(*)』でお客さまのニーズを取り込む活動をされていますね?

*「My Sturbucks Idea」:My Starbucks Ideaはユーザーがスターバックスに商品や店舗などに関するさまざまなアイデアを投稿することで提案できる本国のオンライン・コミュニティ。



長見明氏「店頭のお客さまの声を吸い上げて会社が対応するのが(企業の)本来のあるべき姿です」

長見 『マイスターバックスアイデア』は、30数年間赤字を出したことのない会社が、リーマンショック後に初めて赤字になり、創業者であるH・シュルツがCEOに戻ってきてから始めたものです。『マイスターバックスアイデア』を含む当時の米スターバックスの施策の多くは、きちんとお客さまに向き合おうという姿勢が現れたもので、結果的に業績を回復させていきました。

 一方で、日本では「『マイスターバックスアイデア』をやらないのですか?」とよく聞かれますが、日本ではまだ必要ないと考えています。まずは店頭にいるパートナー(*)が直接お客さまの声を聞き、それを会社に伝えて対応していくのが本来のあるべき姿ですし、お客さまの声をしっかりと聞く社内文化を持つことが、どんな施策を実施するかにかかわらず重要です。日本は北米の10分の1の店舗数しかありませんし、『マイスターバックスアイデア』のような仕組みに頼らなくても、それができなければならないと思っています。

*パートナー: スターバックスでは、アルバイトや社員、役職などに関係なく、働く仲間を「パートナー」と呼ぶ。


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