自社のデータ資産価値を財務的に評価しているCDOはわずか8%――Gartner調査:今日のリサーチ
Gartnerは、世界の最高データ責任者最高アナリティクス責任者への調査を実施しました。
Gartnerは、世界各国の最高データ責任者(CDO)や最高アナリティクス責任者(CAO)などの上級データ/アナリティクスリーダー257人を対象に実施した「第4回CDOサーベイ」の結果を発表しました。
アナリティクスチームには何が期待されているのか
データとアナリティクスを活用して成功を収めるには、大前提として情報の価値を正しく測定しなくてはなりません。ところが、「自社の情報やデータ資産の価値をどの程度客観的に評価・測定しているか」をCDOに尋ねたところ、「財務的に測定している」と答えたCDOはわずか8%にとどまりました。
「正確性、完全性、規模、活用状況など、データ品質に関する何らかの指標を設定している」人は45%で、「ビジネス・プロセスに対する情報やデータ資産の主な影響を、主要パフォーマンス指標(KPI)を設定して測定している」は29%でした。そもそも「客観的に測定していない」と回答したCDOも19%いました。
データアナリティクス(DA)プログラムの中でも3つの基本的要素である「企業情報管理」「ビジネスインテリジェンス(BI)/アナリティクス」「マスターデータ管理(MDM)」の成熟度について、回答者に5段階で自己評価してもらったところ、レベル3以上とした割合は、BI/アナリティクスで75%、企業情報管理で66%、MDMでは50%となり、MDMの成熟度に関する自己評価が相対的に低い結果になりました。
DAチームに対するビジネス上の期待事項について3つまでの複数回答で聞いたところ、「データの品質、信頼性、アクセス性の改善」が55%で最多となり、「分析に基づく意思決定の促進」(46%)、「ビジネス変革または製品変革の推進」(35%)が続きました。
良い分析は良いデータに依存し、測れないものは改善できないというのは、日々データと格闘するマーケターにはよく知られたこと。データとアナリティクスへの組織的で戦略的な取り組みは必須といえるでしょう。日本においてはまずCDOの設置からでしょうか。
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