「フォロワー数が全て」の何が間違っているのか?:【連載】インフルエンサーマーケティングの効果を可視化する 第1回(1/2 ページ)
定量的に見えにくいインフルエンサー施策の効果をどう評価していけばよいのか。「エンゲージメント」を築いた先に何があるのか。「バズの法則」を知りつくすエキスパートが解説する。
近田哲昌(ちかた・のりまさ)サイバー・バズ 常務取締役。三井住友銀行を経て2004年にサイバーエージェント入社し、インターネット広告事業に従事。2011年にサイバー・バズ取締役に就任。2016年から現職。著書に『クチコミデザイン』(すばる舎)、『こうしてチームは熱狂し始めた。』(同)
サイバー・バズの近田哲昌と申します。当社はインフルエンサーマーケティングを手掛ける企業です。インフルエンサーとは文字通り訳せば「影響者」ということになりますが、企業のマーケティングにおける文脈では主に「Instagram」や「Twitter」「YouTube」などで大きな影響力を持つユーザーを意味します。
影響力といってもさまざまですが、当社では単なるフォロワー数の多さではなく、あくまでもその人が発信する情報に対するアクション数の多さが基準だと考えています。
例えばInstagramの場合、アクションに該当するのは「お気に入り」や「コメント」です。インフルエンサーの発信するリアルな体験やリアルな言葉を通じて、企業の商品やサービスの価値を伝達し、そのインフルエンサーのフォロワーに影響を与える手法。それを、インフルエンサーマーケティングと定義しているのです。
ソーシャルメディアの爆発的な普及により、企業と生活者のコミュニケーションの在り方は変化を迫られています。インフルエンサーマーケティングに既に取り組んでいる、もしくは取り組むことを検討している企業も多いでしょう。
一方で、企業のマーケティング担当者の間では「インフルエンサーマーケティングは目に見える形で効果が測りにくい」「社内で説明がしにくい」といった悩みも聞こえてきます。
当社ではこれまで、100社以上のインフルエンサーマーケティングの事例を手掛けてきました。本コラムでは、その多くの事例を通じて得た知見を紹介します。
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