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第4回 あの「体脂肪計タニタの社員食堂」が生まれたヒントは? 〜Value Reframing 自社の提供価値を再定義することから始めるストーリー〜【連載】共益価値創造とマーケティング

今回は価値の作り方について考えてみたいと思います。価値は必ずしも商品やサービスに内在するものではありません。社会の認識を少し変えてあげることで、ある商品やサービスに新しい価値が生じるのです。

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 こんにちは。BILCOMの小川です。

 「第3回 価値の変遷〜選ばれるための理由となりえる『価値』について考える」は、現代人が感じる“価値”について幾つかの側面から読み解いてみました。今回はどのようにすれば現代人にとって”価値がある”と捉えてもらえるのか。その価値の作り方について考えてみたいと思います。

自社の提供価値を再定義しよう

 レシピ本「体脂肪計タニタの社員食堂」をご存じの方も多いかと思います。何を隠そう私も購入し、レシピを見ながら料理をした覚えがあります。このレシピ本、2012年の日経MJヒット商品番付にランクインされたほど、爆発的なベストセラーとなりました(その人気は今でも続いており、2013年5月には映画化されるとか! 凄い人気ですね)。

 そもそも、タニタといえば、体脂肪計付き体重計や、カロリー計測器など、健康のためにさまざまな数値を可視化してくれる製品でお馴染みですが、なぜレシピ本だったのでしょうか。そのヒントは提供価値の捉え方にあったと考えています。タニタのコーポレートサイトでは、トップのメッセージとして、こう掲げられています。

『「健康をはかる」から「健康をつくる」へ。』

 「健康をはかる」という提供価値から、生活者にとっての最大のベネフィットである「健康になる」という提供価値へとシフトしようとしているわけです。

 また、提供価値を再定義することで、これまでの「はかる」は生活者にとって1つの手段となり、「健康になる」というゴールに対して、それ以外にも手段を見出すことができます。結果的に、その1つが大ヒットをもたらしたレシピ本「体脂肪計タニタの社員食堂」であったと考えることができます。

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