FacebookとBtoBマーケティングの関係を考える――懐疑派と支持派の意見から:成功事例はHubSpot/Cvent/インテル
Facebookは、BtoBマーケティングの分野で大きなけん引力はない? そもそもFacebook自体、仕事の手を休めて楽しむために見るもの? いや、Facebookを使ってマーケティングに成功しているBtoB企業はある、という意見も。BtoB企業とFacebookマーケティングの関係を考えてみた。
1カ月以上前の記事になるが、起業家/ビジネスオーナー向けの情報サイトInc.comに“Does Facebook Work for B2B Marketing?”(「FacebookはBtoBマーケティングに使えるのか?」)という記事が掲載された。Facebookマーケティングは企業に必須のものになっているというが、実際のところはBtoC分野の方でそういう意見が聞かれるだけであって、BtoB分野のマーケティングでどれほどの価値があるか分からない、という内容だ。「そもそもFacebook自体、仕事の手を休めて楽しむために見るものではないか」と、Inc.comの記者はいう。また、ソフトウェア会社のマーケティングパートナーの元責任者であるBob Hebeisen氏も、「Facebookは、BtoB分野では大きなけん引力はない」と述べているという。
これに対し、Facebookの中小企業担当ディレクターであるDan Levy氏が「誤解だ」と反論。例えば、マーケティングソフトウェアを提供するHubSpotは、Facebookのキャンペーン中に売り上げが71%も向上したという。また、Facebook上で使えるショッピングカート機能を提供するVendorShop Socialも、事業開始に当たってはFacebookを中心に展開した。
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