第7回 ソーシャルメディア時代の記事の「良い出方」:【連載】インターネット時代の企業PR
最近、PR担当者にとっての記事の「良い出方」「悪い出方」の基準に新たな判断軸が加わった。「ソーシャルメディア上でどのくらい語られているか」という軸である。
「良い出方」「悪い出方」
PR担当者はしばしばパブリシティプロモートの結果、獲得できた記事などについて「良い出方」「悪い出方」などと自己評価を行ったりします。どういった記事が「良い出方」の記事なのか、あるいは「悪い出方」の記事なのかの基準は、PR担当者それぞれによって違うとは思うのですが、大まかに言えばPR担当者がこういう記事になれば良いなと思ったとおりに書かれた記事が「良い出方」の記事で、その逆が「悪い出方」の記事ということになるでしょう。
例を挙げましょう。
企業が行う新商品の記者発表会にタレントが登場することがよくあります。もともと注目度の高いタレントに新商品を紹介してもらうことで、単純に新商品を発表したとき以上の記事数や露出数を獲得しようというのが狙いです。
こういうケースでは、多くの場合、PR担当者はタレントと一緒に新商品の写真が掲載されたり、新商品のキャッチフレーズやアピールポイントがタレントのコメントとして記事で紹介されたりすれば良いなと考えているのですが、本音を言えば、商品の写真はより大きく、新商品のキャッチフレーズやアピールポイントはよりたくさん記事の中で取り上げてほしいと考えているものです。
この時の「良い出方」は、新商品が大きな写真で紹介され、キャッチフレーズやアピールポイントの説明に十分な記事量が割かれた場合です。逆に「悪い出方」は、タレントの写真ばかりが目立ち、新商品の写真が一切掲載されなかったり、記事の中ではタレントのことばかりが触れられ、新商品に関する記載が一切なかったりする場合です。タレントが何らかのスキャンダルに巻き込まれていたり、いわゆる「熱愛発覚」などがあったりする場合はこの「悪い出方」になることが多いです。
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