PayPay活用で15兆円の販促市場取り込みへ、ヤフー川邊 健太郎社長が今後の成長見通しを語る:広告から統合マーケティングソリューションへ(1/2 ページ)
ヤフーが2018年度第3四半期の決算説明会を開催。ここでモバイルペイメントを含む各事業の進捗(しんちょく)と今後の成長に向けた戦略が明らかにされた。
ヤフーは2019年2月4日、2018年度第3四半期(10〜12月)の決算説明会を開催した。執行役員CFO(最高財務責任者)の坂上亮介氏によれば、連結ベースでの売上収益は7075億円(前年同期比7.4%増)。営業利益は1196億円で同19%減となったが、もともと投資強化の方針を打ち出しており、減益の幅は想定の範囲内だという。四半期利益は700億円(同33.7%減)。こちらは持分法適用会社であるPayPayの赤字部分を取り込んだ影響だ。
KPI(重要業績評価指標)のうち広告関連売上収益は前年同期比7%増の2387億円。ディスプレイ広告は2%増にとどまったが、検索連動型広告が3四半期連続となる2桁成長(12%増)を遂げた。スマートフォン動画広告の売上収益は34億円で、これは前年同期比約2.5倍に当たる。eコマースの取扱高は同9%増。Yahoo!ショッピングが前年同期比23%増と好調だった。
2018年度通期営業利益ガイダンスは1330億〜1430億円だったが、これを1400億〜1430億円と修正した。新たな挑戦への費用が期初の見込みより少なくなることや広告関連売上収益の軽微な上振れなどがその理由だ。
PayPayの累計登録者数は4カ月で400万人突破
連結業績の説明に続き、代表取締役社長CEOの川邊 健太郎氏が、注力分野であるモバイルペイメントサービス「PayPay」の進捗(しんちょく)と今後の成長に向けた取り組みについて説明した
2018年10月にサービスを開始したPayPayは、同12月に実施した「100億円あげちゃうキャンペーン」が奏功し、累計登録者数が開始からわずか4カ月で400万人突破となった。これまでさまざまなアプリの利用促進を手掛けてきたヤフーの歴史の中でも最速のスピードだと川邊氏は語る。
一部で話題になった不正利用問題については、セキュリティコードの入力回数制限や本人確認認証の導入、クレジットカードでの決済金額制限などの不正対策が既に進んでいることを強調した。
2019年2月12日には第2弾のキャンペーンを開始するが、今回は還元額の上限を1回の支払い当たり1000円と大幅に引き下げるなど、もともと想定していた少額・日用決済の利用を促すことを重視している。
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