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Yahoo! JAPANが考える、インターネット広告を通じた地域事業活性化の取り組み首都圏だけが日本じゃない(1/2 ページ)

Yahoo! JAPANの地方向けインターネット広告ビジネスの現状はどうなっているのか。Yahoo! JAPAN エリア・オンライン営業本部の担当者が語った。

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 Yahoo! JAPANは2018年3月20日、記者向けの説明会を開催。Yahoo! JAPANのインターネット広告を通じた地域事業活性化について、同社エリア・オンライン営業本部 セールスオペレーション部長の山田大輔氏とセールスオペレーション部 戦略推進室の馬場 理恵子氏が、事例を交えて説明した。

インターネット広告は首都圏だけのものではない

山田大輔氏
山田大輔氏

 Yahoo! JAPANにおける広告営業の体制は、デジタル広告営業本部とエリア・オンライン営業本部に大別される。いわゆるナショナルクライアントと呼ばれる大手広告主や大手広告代理店を担当するのが前者で、山田氏や馬場氏が所属するのは後者だ。こちらは地域・中小の広告主と広告代理店を担当する。

 Yahoo! JAPANの広告サービスの利用状況を見ると、広告主に占める比率という点でも広告の利用率という点でも、現状では首都圏の企業が占める比率が圧倒的に高い。しかし、企業数でいえば首都圏以外の方が多く、Yahoo! JAPANの広告主も半分以上は首都圏以外の企業だという。

 エリア・オンライン営業本部ではこの状況を「日本の経済の中心は必ずしも首都圏ではない。首都圏以外の地域にはまだまだ伸びしろがある」(山田氏)と捉えており、マーケティング支援を通じた地域事業の活性化に取り組んでいる。

「ゆめぴりか」「ふるさと納税」――地域から全国へ向けた広告成功事例

 地域事業活性化のための具体的な事例として最初に紹介されたのが、北海道の米穀店である米のさくら屋だ。2009年創業の同社は北海道のブランド米「ゆめぴりか」の専門店としてインターネット販売を展開しているが、Yahoo! JAPANの検索連動型広告サービスである「スポンサードサーチ」を中心にプロモーションを実施することで売り上げを30倍に拡大させ、さらに米の卸売りなどにも進出し、年商を3倍に拡大させた。スポンサードサーチは単純な集客だけにとどまらず、大手企業からの受注にも貢献しているという。

 次に、自治体の成功事例として、ふるさと納税のプロモーションが紹介された。ふるさと納税の納税者層は返礼品目当ての層とその土地に地縁がある層の2つに分かれる。そこで、前者に対しては、検索行動(「ふるさと 返礼品」などのキーワードで検索)やYahoo! JAPAN内のWebページ(ふるさと納税特集など)の閲覧履歴などからふるさと納税に興味を持つ人を特定し、ターゲティング広告を打てるサービスを提供した。

 一方で後者に対しては、自治体名での検索結果ページにその自治体のバナー広告を掲載させた。この他、スポンサードサーチやYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)なども含め、2017年にふるさと納税向けにYahoo! JAPANの広告サービスを利用した自治体は76に上った。大分県国東市では返礼品として高額商材の提供をしない方針を打ち出していたが、前述のターゲティング広告が奏功し、2017年度のふるさと納税寄付額が30億円を超えたという。

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