Facebook、モバイルECで新たな機能のテストを開始:Facebookページを新たな販売チャネルとして活用するサービスも
Facebookはモバイルショッピングをよりスムーズにするため、いくつかの新機能を準備中であると発表した。
米Facebookは現在、モバイルショッピングをよりスムーズにする新機能についてテストを実施している。
モバイル機器の利用者は世界的に年々増加しており、いかにして消費者にモバイルでリーチして購買につなげるかというのは、マーケティング上の大きな課題となっている。Webブラウザ上ではなくFacebookやInstagramなどのアプリで、ストレスなく注文を完了させるため、Facebookではさまざまな施策を打ち出している。2014年にリリースしたカルーセル形式の広告(1つの広告ユニットに複数の画像とリンクを掲載したもの)やダイナミックプロダクト広告(関連度が高そうな商品を露出)は着実に成果を挙げているという。
現在、同社では、よりスムーズなショッピング体験に向けた取り組みとして新サービスをテストしているという。その1つが、「キャンバス広告」という新しい広告形式だ。2015年6月に発表したこの形式は、カタログへのスムーズな遷移を目的としている。
現状でも、ニュースフィード上の広告からFacebook外のサイトへの誘導は可能だが、リンク先のサイトがモバイル向けに最適化されていなかったり、読み込みに時間がかかりすぎる場合などには、サイト訪問を断念されてしまうおそれがある。
キャンバス広告では、広告をタップするとすぐにフルスクリーン画面に切り替わり、さまざまな商品を閲覧したり、広告主のサイトへ移動して商品を購入することができる。既に米国内のいくつかの企業とテストを進めており、今後はさらにその範囲を拡大し、改良を重ねていくという。
この他、2014年7月から米国でテスト中の機能に「購入ボタン」がある。これは、広告で関心をもった商品をより簡単に購入できる機能で、デスクトップでもモバイルでも、ニュースフィード上の広告の購入ボタンをクリックまたはタップすることにより、Facebookを離れることなく、広告主から直接商品を購入することができる。
2015年9月にはFacebookページで商品をアピールしやすくするための「ショップ」セクションも発表している。ショップセクションは、自社サイトへの誘導はもちろん、Facebookページを新たな販売チャネルとしても活用できる。現在Facebookの利用者は、ニュースフィード、Facebookページ、グループなど、Facebook内の複数の場所を行き来することで商品情報に触れている。ショップセクションは、商品を1カ所で簡単に検索、シェア、購入できるようにする仕組みで、ユーザーは「ショッピングメニュー」から簡単に掲載中の商品を購入でいる。この機能は現在米国内の中小企業を対象にテストを実施しており、将来的にはFacebookグループ内で販売されている商品も掲載するなど、コンテンツのさらなる充実を図っていく予定だという。
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