ニュース
第1回 「マス」と「デジタル」は横断して分析できる!:【連載】「オムニチャネル」の効果を測る! 統計学を取り入れた分析手法
マスの効果は測り難いと言われる一方、マーケティング潮流はオムニチャネルが叫ばれるようになった。このままでは、効果が正確に測れるデジタルだけ改善サイクルを回すことになる。その代替案は「統計学」にあった。
マスとデジタルを統合して分析してこそ「オムニチャネル」は効果を発揮する
「顧客」が場所やデバイスを意識することなく、どのチャネルからも同じ購買体験ができるオムニチャネル。2014年はまさに「元年」と言われています。
一方で、マーケティングの「効果分析」については各社、試行錯誤の状況が続いているようです。マス広告がデジタル領域でのコンバージョン獲得に与えた影響をどうやって分析するか? これは新しくて古い問題です。
マス単体、デジタル単体で効果を分析すると、CPOで見れば単価の安いデジタル施策に利があります。一方で、マス領域、デジタル領域の双方に広告を出稿されている多くの広告主が「デジタルのみでは成功しない」という”勘”のようなものを抱いており、「マスの効率が悪いならデジタルの比重上げろ」と言う上長を、どうやって説得するかに頭を悩ませているのではないでしょうか。
デジタル単体での分析は、あくまでデジタル領域の「効果の最大化」です。オムニチャネルを導入している企業にとって、そうした分析に基づく予算配分は部分最適であり、オムニチャネル本来の効果を発揮できるとは言えません。部分最適と部分最適を足し算しても、全体最適ならないからです。
では、マスとデジタルを統合して効果を分析することはできるのでしょうか? はい、できるのです。
関連記事
- 第3回 一番難しくて大切なのは、データの伝え方――データ活用を現場に浸透させる最も効果的な手法
BIツールを導入した。社内で役割分担も決めた。「さぁ、ビッグデータ活用を始めるぞ」。でも、本当に始められますか? 今回は現場でデータ活用が浸透しない原因とその対策を考えます。 - 第11回 サイレント・マジョリティの覚醒――口コミ効果最大化のために
口コミは認知獲得における費用対効果を倍増させるだけでなく、ブランドへの親近感醸成という点で費用対効果を飛躍に伸ばす。オグルヴィ・アンド・メイザー「2013年度グローバル口コミ調査」から口コミの効果を読み解く。 - 楽天経済圏を支えるアクセス解析の全貌(後編)
アクセス解析を浸透させるには、専門部署がそれぞれの事業で直面するアクセス解析の問題を解決し、無駄をなくしていくことが重要だ。40近くのオンライン事業で構成される「楽天経済圏」におけるアクセス解析の文化をどう浸透させていったかを振り返る。 - 第6回 マーケティングを強化するための組織と人選
日本企業の弱点はマーケティング部門の機能不全にあり、特に「デマンドジェネレーション」(営業案件創出)の仕組みの欠如は深刻なのである。 - 第4回 「アクセス解析」でも「Web解析」でもない
Web Analyticsは「アクセス解析」や「Web解析」と訳されますが、実はどちらも微妙に異なります。「分析」と「解析」の違い、「アナリシス」と「アナリティクス」の違い、「ログ」や「アクセス」ではない理由など、紛らわしく悩ましい現状について整理しつつ、注意点をまとめました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.