(後編)スマホアプリによる会員証「PLAZA PASS」が実現する新循環型O2O:【連載】O2Oマーケティングに挑む
輸入生活雑貨店「PLAZA」を展開するスタイリングライフ・ホールディングスは、「PLAZA PASS」を紙のポイントカードからスマホアプリ化し、これを軸に新しい形の循環型O2Oを推進する。
ゲーミフィケーションの要素を盛り込んだポイントカードアプリ「PLAZA PASS」
小川 紙のポイントカード「PLAZA PASS」が施行されてから2年程経過後、昨年12月にスマホアプリ化されましたね。いつ頃から、スマホに置き換えることを検討されたのですか。
岡田 いずれはスマホアプリにすることは、はじめから考えていました。なぜ紙から導入したかというと、お客さまの年齢層がとても幅広いからです。10代の方がたくさんいらっしゃる一方で、80歳以上のお客さまもいらっしゃいます。最初の導入はカードの形になっていないと、そのような昔からのロイヤルカスタマーの方にご利用いただけないのではないかと考えました。
小川 その後、ポイントカードを紙からアプリ、すなわちデジタルへと本格的に振り切ろうと思ったきっかけは、やはりスマホ普及率の高まりですか。
岡田 それもあります。また、うれしい悲鳴ですが、想定以上に多くのお客さまにポイントカード会員になっていただくことができ、カード発行にかかるコストが負担になってきたことも大きな要因でした。
小川 会員が増えることでカード自体の物理的なコストが想像以上に大きくなり、アプリ化のタイミングを早めたのですね。アプリの設計に関して、私共もSPARKとしてお手伝いをさせていただきましたが、ただのポイントカードアプリではなく、どのようにお客さまに楽しんでいただけるかということに、とてもこだわりましたよね。
岡田 アプリとなると、利用いただくにもハードルが高くなります。そのため、お客さまに楽しんでいただけるゲーム性がないと、まずアプリをダウンロードしてくれないだろうと考えていました。そのゲーム性をどう盛り込むか、ずっと探し続けていた中で、今回の取り組みにつながりました。
小川 なるほど。もともとPLAZAには店舗に行くこと自体が楽しいというコンテンツの力があり、その中にはいわゆるゲーミフィケーションの要素がある取組みもたくさんありましたよね。それを常態的な仕組みにして、お客さんの自発的な来店、購入を継続的に促せるかがポイントですよね。
岡田 ポイントカードアプリ「PLAZA PASS」では、それを追求していこうと考えています。例えば、会員登録やお店へのチェックインをすると、オリジナルのデジガチャ「Lucky Spinner」をプレイすることができます。楽しみながら、その結果さまざまなインセンティブを得ることができ、しかも何度もトライしたくなる仕組みを設けています。
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