デジタルマーケティング時代の「4P」とは:新しい4Pは一連の流れ
最近デジタルマーケティングにおける新たな「4P」が登場した。「People(人)」「Purpose(目的)」「Process(プロセス)」「Platform(プラットフォーム)」だ。なぜこの順番なのだろうか。
マーケティング戦略の「4P」といえば、エドモンド・ジェローム・マッカーシー(E.Jerome McCarthy)が提唱した「Product(製品)」「Price(価格)」「Promotion(プロモーション)」「Place(流通)」のことを指す。この4つを組み合わせてマーケティング戦略を立案することをマーケティング・ミックスという。
これに対し、最近デジタルマーケティングにおける新たな「4P」が登場した。「People(人)」「Purpose(目的)」「Process(プロセス)」「Platform(プラットフォーム」だ。
ClickZ.comに7月1日掲載された記事“The 4 Ps of Digital Analytics: Why They're in Sequence”(「デジタルアナリティクス時代の4P:なぜこの順番なのか」)で、この4Pについて解説している。
従来のマーケティング・ミックスにおける4Pが平面の4象限で検討されるのに対し、新しい4Pは「人→目的→プロセス→プラットフォーム」という一連の流れを指すという。これはデジタルアナリティクスを成功させるキー要素であり、各項目の相対的な重要性と順序をきちんと理解する必要がある。最初は必ず「人」であり、最後が「プラットフォーム」だ。記事では「多くの企業はまずプラットフォームありきで考え、最初の3項目については無視してしまうから失敗する」と警鐘を鳴らしている。プラットフォームを選ぶ時は、機能ではなくむしろ人/目的/プロセスに適合したものを選ぶべきだという。
とにかくまずは、デジタルマーケティングを知っているスタッフを揃えること。そのスタッフが「何を知りたいのか、それで何をしようとしているか」を見きわめる。そこで初めて大まかなアウトラインからプロセスを定義し、その要件に合うプラットフォームを選んでいくという流れだ。
以下、記事からデジタルマーケティングの4Pを考える上でのポイントを挙げていこう。
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