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CEOがマーケターを信用しない理由――ad:tech tokyo 2012 オープニングキーノート:米Adobe SystemsのScott Harris氏:ad:tech tokyo 2012 レポート
ad:tech tokyo 2012 2日目のオープニングキーノートに登壇したのは米Adobe SystemsのScott Harris氏(Director of Demand Generation)。トレードマークのボウタイがおしゃれなHarris氏のプレゼンテーマは「Marketing in the Digital Age: Things that Marketers should Change Now」だった。
ad:techの基調をなすテーマの1つに「変化」が挙げられる。デジタル時代を生きるマーケターに、現在の考え方あるいは仕事の仕方の再定義を促しながら、同時に新しいコンセプトを提案すること。それはHarris氏に限らず、セッションを受け持つほぼすべてのプレゼンターが行うことだ。その中でもHarris氏のメッセージはad:tech tokyo 2012というイベントのキーとなるものであり、多くのマーケターにとってはいっそう重く受け止めるに値する内容となる。「Marketing in the Digital Age: Things that Marketers should Change Now」というタイトルに託してHarris氏が提出したのは、マーケティングに対する認識の変化である。つまり、「マーケティングなんて、空論だ。 〜もちろん、真実は違います〜」という本イベントでのアドビ システムズのテーマを補強するプレゼンテーションでもあり、多くのマーケターが希求するテーマでもある。
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