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マーケティングオートメーション、8割の企業がつまずく「導入後」の話:【連載】“失敗”から学ぶマーケティングオートメーション活用術 第4回(1/2 ページ)
苦労の末に社内の合意を取り付け、ようやくマーケティングオートメーション導入が実現。でも、ゴールはそこではないことを忘れてはいけません。導入後に待ち受ける難関とは?
前回まで、マーケティングオートメーション(MA)導入フェーズにおける社内関連部門の調整の仕方や予算取得の方法、IT部門との関わり方のポイントについてお話ししました。第4回目の今回は、マーケティング担当者が考えるべき戦略検討や体制構築など、MA導入後に成果を挙げるためのポイントについて説明します。
MA導入企業の85%が、実は活用できていない
米国のB2Bマーケティング専業コンサルティング会社SiriusDecisionsが実施したアンケート調査によると、MAを導入したものの全てのポテンシャルを生かせていないと回答しているB2Bマーケティング担当者は全体の85%にも上るのが実態です。また、米国のリサーチマーケティングプロフェッショナルチームAscend2が2016年2月に行った調査で、マーケティングオートメーションの成功への障壁について尋ねたところ「効果的な戦略がない」「システムの煩雑さ」「リードの質が低い」などの声が挙がっています。これは私たちが顧客から聞く話とよく似ており、日本でもほとんど同じ状況にあるといえそうです。
当社インテリジェンス ビジネスソリューションズ(IBS)自身のことを振り返っても、「Marketo」導入以前に自前のマーケティングオートメーション風システムを運用していた頃は、
- 運用体制が整備しきれていない
- リード情報は各営業担当の手元に散在している
- キャンペーンを戦略的に打つこともできていない
- 獲得したリードや引き継ぎ定義も曖昧
- 引き継いだリードを営業がフォローしきれていないマーケティング担当者が後追いを都度実施する
など、MA運用における課題が数多くありました。
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