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「イカゲーム」とコラボ ジョニーウォーカーが黒ラベルを“緑”に もしかして、これって……?Marketing Dive

世界的な大ヒットとなったNetflixオリジナルドラマ「イカゲーム」のシーズン2公開が近づいている。ブーム再燃を見据えて、ブランドコラボの動きも盛んだ。

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Marketing Dive

 ブレンドスコッチウイスキーの代表的なブランドであるジョニーウォーカー(Johnnie Walker)が、Netflixの大人気ドラマ「イカゲーム」の世界に飛び込んだ。2024年12月26日に予定されているドラマ第2シーズンの公開に先駆けて、この作品の象徴的なイメージを取り入れた限定商品をリリースする他、Netflixと組んでオンラインおよびオフラインで大規模キャンペーンを展開する。

残酷描写てんこ盛りでもブランドはノリノリでコラボ その中身は?


アイコニックな「ストライディングマン」ロゴが、Netflixの人気ドラマの緑ジャージに身を包む(画像はDiageoのプレスリリースより)

 「イカゲーム」は2021年に世界的な現象を巻き起こしたNetflixオリジナルドラマだ。韓国の富の不平等を痛烈に風刺したこの作品はシーズン2の公開を控え、再び注目を集めている。財政的に追い詰められた人々が賞金を目当てにデスゲームに参加するという超暴力的な設定にもかかわらず、ブランドマーケターたちはこのシリーズを積極的に利用している。もちろん、ジョニーウォーカーも全面的にこの波に乗っている。

 Diageoが販売するスコッチウイスキー「ジョニーウォーカー黒ラベル」は、「イカゲーム」のファンに向けてネタ要素満載の特別仕様にリニューアルされた。ブランドのシンボルである「ストライディングマン」ロゴは、プレイヤーが着用する緑色のジャージに似たデザインに変更され、ボトルには「イカゲーム」の参加者数を象徴する1から456までの番号がランダムに付けられている。さらに、斜めに貼られたラベルは、ジャージの色と質感を反映させたカスタム生地パターンの塗装仕上げとなっている。

 このデザインは、デジタル印刷と従来の印刷技術を組み合わせて実現され、全米で限定販売される。また、タイムズスクエアでの大規模なプロモーションを皮切りに、消費者がドラマの中のゲームを再現するイベントに挑戦できる仕掛けも用意されている。さらに、ドラマの宣伝のためにミクソロジスト(カクテル職人)のギン・チェ氏と共に、韓国の伝統的な食材を使用した「The 456」カクテルも開発した。ジョニーウォーカーは過去にも「ゲーム・オブ・スローンズ」などの人気コンテンツと連動した特別ボトルを展開してきた。

 黒ラベルの特別パッケージは、Netflixが大規模に仕掛けるブランド共同コラボの一環にすぎない。キャンペーンは米国、欧州、アジアで展開され、CMはNetflixの広告付きプランでも放映される。さらに、ジョニーウォーカーはニューヨークで開催される「Squid Game: The Experience」の公式スポンサーとして、複数の関連体験を支援している。

 ジョニーウォーカーの「イカゲーム」とのコラボは、ドラマの内容とは若干の違いがあるかもしれない(シーズン1では、富裕層の観客がスピリッツを片手に、無数の人々が銃撃される様を娯楽として楽しむシーンが描かれていた)。しかし、これはNetflixが2022年に開始した広告ビジネスに対する大きな注力を象徴している。Netflixは他の人気シリーズでも深いブランド統合を薦めており、「エミリー、パリへ行く」シーズン4ではGoogleとのタイアップが行われた(関連記事:「NetflixがGoogleと提携 ドラマの登場人物の服を『Googleレンズ』で購入可能に」)。

 Netflixは、2023年と比較して広告売り上げ150%成長を達成し、期待通りの結果で2年目のアップフロントを終了した(関連記事:「Netflixの広告売り上げが150%増 PMPやデータクリーンルームの提供も開始」)。広告付きプランの加入者数も第2四半期に34%増加したが、Netflixはこのプランからの収益をまだ公開していない。

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