NetflixがGoogleと提携 ドラマの登場人物の服を「Googleレンズ」で購入可能に:Marketing Dive
NetflixとGoogleが提携。「Googleレンズ」を活用して視聴者が番組から直接買い物をできるようになった。
NetflixとGoogleは提携し、人気ドラマシリーズ「エミリー、パリへ行く」の最新シーズンに「Shop with Google」経由でショッピング可能な機能を導入した。
この提携は、同シリーズの定評あるファッションに注目したものだ。米国の視聴者はGoogleレンズの技術を使って、モバイルデバイスで画面上のファッションをスキャンし、類似アイテムを探すことができる。この機能はロサンゼルスで行われたポップアップイベントでも紹介された。
この取り組みは、Netfの広告付きプラン層が大幅な成長を遂げている中で実施された。
Googleとの提携内容は?
GoogleとNetflixの提携は、「エミリー、パリへ行く」で見られるファッションを称賛し、視聴者がGoogleレンズを使用してモバイルデバイスで画面上のファッションをスキャンし、類似アイテムを見つけることを促す(画像はNetflixのプレスリリースより)
プロモーションにShop with Googleとの提携を活用したロマンチックコメディードラマ「エミリー、パリへ行く」のシーズン4は2024年8月15日に配信開始された。今回のGoogleとの取り組みは、ストリーミング戦争が激化して、メディアバイヤーの注目を集める中で、プラットフォームが視聴者を引き付け、維持するのに役立つだろう。
この提携により、Netflixの全プランの視聴者はGoogleレンズを使って女優のリリー・コリンズ演じるエミリーの服装をスキャンし、自分のモバイルデバイス経由で直接類似アイテムにアクセスできる。この提携を宣伝する15秒のCMはNetflixの広告付きプランの視聴者が視聴可能だ。CMでもコリンズがエミリー役を演じ、Googleレンズを活用して新しいファッションを発見する方法を紹介する。
この取り組みにはNetflixの広告付きプラン内の追加機能であるショッピング可能な一時停止広告が含まれます。Netflixがブランドとの協業で一時停止広告クリエイティブで提携したのは今回が初めてのケースだ。Googleは「エミリー、パリへ行く」シーズン4に加えて過去3シーズンのスポンサーにもなっている。Netflixが既存のライブラリコンテンツでタイトルスポンサー契約を締結するのは初めてのことだ。
Netflixは初期の広告価格モデルでは期待を下回る結果に終わったことから、自社の人気コンテンツのライブラリにブランドを結びつけるようなサービスにシフトしているようだ。Netflixはこれまでにも自動車保険のGeicoとCGアニメ映画「レオ」、ピザチェーンのDomino'sとSFホラードラマ「ストレンジャー・シングス」、デオドラントブランドのOld Spiceとダークファンタジードラマ「ウィッチャー」を連動させた共同マーケティングキャンペーンを実施してきた。今回のGoogleと「エミリー、パリへ行く」との提携は、コンテンツをGoogleレンズおよびGoogleでショッピングの機能と直接連携させる点で、さらに一歩進んだものとなっている。
「番組のファンダムを有機的に活用し、魅力的なフォーマットを通じて会員に創造的で楽しい体験を提供すると同時に、パートナーに対しては、私たちが彼らと築くことができるユニークな機会の幅広さを示すことができる」と、Netflixのマーケティングパートナーシップ担当バイスプレジデントであるマグノ・ヘラン氏はコメントしている。
両社は今回の提携関係をロサンゼルスでの対面イベントでも紹介し、ファンはGoogleレンズを使って番組の過去の象徴的な衣装を探したり、そのスタイルを購入したりできた。イベントでは、参加者が特定のスタイルについてのトリビアクイズに答えることで、パリへの旅行を勝ち取るチャンスも提供された。
Netflixがこの取り組みを行う背景には、2022年に開始した広告付きプランのメンバーシップが順調に拡大していることがある。第2四半期には広告付きプランの会員数が前四半期比で34%増加した。期間中の具体的な会員数は公開されていないものの、Netflixには2024年5月時点で全世界に約4000万人の月間アクティブユーザーが存在する。米国で月額6.99ドルの料金で提供されているこのプランは現在、全市場において新規登録者の45%以上を占めている。
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