「Oracle Unity」を軸に広がるOracleのCXソリューション 差別化のポイントは?:B2BもB2Cも網羅(1/2 ページ)
Oracleは2020年9月にCDP「Oracle Unity」の機能強化を発表。これを軸にB2BとB2Cそれぞれのマーケティングプロセスはどのように刷新するのか。
Oracleは2019年9月に年次イベント「Oracle OpenWorld 2019」で新たなUI/UXのフレームワークである「Project Redwood」を発表し、ブランディングを一新した。落ち着いた色調のデザインは赤を基調とした以前のそれとギャップが大きいが、今となっては慣れてきた人も多いだろう。だが、変化はコーポレートカラーやルック&フィールだけにとどまるものではなかったようだ。この1年でOracleは一歩また一歩と、着々と革新を進めている。
今回はCX(顧客体験)領域の最新ソリューション「Oracle Fusion Cloud CX」の最新アップデートについて、日本オラクル 理事 クラウド・アプリケーション事業統括 CXクラウド事業本部長の桑野祐一郎氏に聞いた。
ビジネスのあらゆる領域でアプリケーションを提供する強み
Oracleが進める変革の本質は、従来の強いプロダクトを中心とした会社から、より顧客本位にクラウドを通してサービスを提供する会社に生まれ変わろうとしていることにある。最近では顧客の大半を占める大企業のニーズに応える形で、他のITベンダーとのアライアンスも進めている。
もちろん、広範なプロダクトを提供していることによる強みは変わらない。Oracleは商用RDBMSのデファクトスタンダードである「Oracle Database」に加え、ERP(企業資源計画/統合基幹業務システム)やHCM(人材管理)、SCM(サプライチェーン管理)、そしてCX(マーケティング、セールス、サービス)と、ビジネスの上流から下流まで抜け漏れなく幅広いプロダクトをそろえているベンダーだ。
企業のフロントオフィス業務を支援するCX領域においても、潜在顧客が見込み客をへて顧客に変わり、優良顧客のサポートに至るまでの一連のプロセスを包括的に支える多彩なアプリケーションを傘下に擁する。MA(マーケティングオートメーション)に関しては、B2B向けに「Oracle Eloqua」、B2C向けに「Oracle Responsys」を用意し、顧客の事業目的に最適化している。
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