ブレインパッドのプライベートDMP「Rtoaster」がリブランド CDPなど3製品を提供:本物のDXに向けて
データの収集・統合、分析、アクションをつなぐ「データビジネスプラットフォーム」へ刷新。
ブレインパッドは、プライベートDMP「Rtoaster(アールトースター)」を「データビジネスプラットフォーム」としてリブランドすると発表した。
Rtoasterは2006年にレコメンドエンジンとして出発し、2013年にプライベートDMPとして機能強化。以来、マルチチャネル・オムニチャネルのデータ統合と高精度のパーソナライズを実現するツールとして導入実績は350社を超える。
新生「Rtoaster」の3製品
新生Rtoasterはこれに新たな機能を付け加えた上で、「Rtoaster insight+(アールトースター インサイト・プラス)」「Rtoaster action+(アールトースター アクション・プラス)」「Rtoaster reach+(アールトースター リーチ・プラス)」の3製品に役割を分けて提供される。それぞれの機能は以下の通りだ。
- Rtoaster insight+:次世代CDP。企業が顧客・消費者を理解する上で必須の「自社メディア上の顧客データ」を収集し、それらのデータを後続のアクションに活用できるよう設計されている。ID統合された整備済の状態のデータを即座に利用可能であることに加え、企業内外のデータをそのまま投入し、SQL・GUIにより統合加工・分析・可視化することができるため、データ活用基盤を迅速に立ち上げることが可能。
- Rtoaster action+:旧Rtoasterの機能を継承。蓄積されたビッグデータと機械学習アルゴリズムを用いて、顧客に自然なアクションを促すためのアプローチをパーソナライズする最適化プラットフォーム。Webサイトでの高精度なレコメンドや接客はもちろん、顧客行動データの収集・スコアリングをタグ1つで行うことが可能。
- Rtoaster reach+:増え続けるデバイス、チャネルに対応し、さまざまな顧客接点にて、ユーザーが欲しいと思ったタイミング、最適なチャネルで良質なコンテンツを配信。それにより顧客体験を向上させ、LTV向上につなげるマルチチャネルメッセージサービス。
オペレーションのIT化やコスト削減だけで終わらないために
現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が追い風になって空前のDX(デジタルトランスフォーメーション)ブームが起こっている。このトレンドの中、単に既存のビジネスプロセスのデジタル化で省力化やコスト削減を目指すだけでなく、新しい価値創出が求められている。
その出発点となるのがデータだ。自社が顧客の同意の下に保有管理するデータ(ファーストパーティーデータ)は特に重要で、これを収集・統合・分析して顧客理解を深め、意思決定とアクションを高速に実施することが求められている。
創業以来卓越したデータ分析力を供給してきたブレインパッドだが、2019年7月に発表した現在の中期経営計画においては、「DX推進パートナー」として自事業を再定義することを掲げている。新生Rtoasterの3製品はデータ活用を起点にDXを実現し、良質な顧客体験を提供し続けるための基盤となる。
また、単にツールを提供するだけでなく、150人を超える多数のデータサイエンティストを抱えるブレインパッドならではのプロフェッショナルサービスを加えることで、データ活用の全体像設計から分析、アクション、検証まで一気通貫で伴走支援する。
今回のリブランドに関する記者向けの説明会で、ブレインパッド代表取締役社長の草野隆史氏は「CDPとメッセージング機能を新たに実装することで、従来システムインテグレーターや他社サービスとの連携を必要としていた企業内部の情報と顧客接点の情報との統合をワンストップかつ低コストに実現可能になった。今後はさらに、多くの業界で進むオンライン・オフラインの統合案件や、ダイナミックプライシングなどさらに高度なデータ活用までに対応するプラットフォームへ進化させたい」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ダイナミックプライシング導入で「衣服ロス」削減へ ディノス・セシールの挑戦
ディノス・セシールとブレインパッドが、アパレル商品におけるダイナミックプライシングの実用化を進めている。これにより利益の最大化や「衣服ロス」の削減が期待されるが、一方でアパレルならではの難しさもあるようだ。現在の進捗や課題、今後の可能性を聞いた。 - 東京五輪を「訪日観戦したい」 中国58.4%、米国21.0%――ブレインパッド調べ
東京五輪に関して世界の2大国で意識調査。米中ともに約半数が東京五輪の開催を希望しており、訪日しての観戦意向は中国の方が強いことが分かりました。 - 新型コロナによる自粛で最もストレスが増加しているのは専業主婦――ブレインパッド調べ
主婦/主夫の36%が今の自粛生活を続けられるのは「今後2週間まで」と回答しています。