データサイエンティストが在籍している企業は3割弱――データサイエンティスト協会調査:今日のリサーチ
「データサイエンティスト国内企業採用動向調査」の結果です。求められるのはどのような人材像でしょうか。
データサイエンティスト協会は、国内企業におけるデータサイエンティストの採用に関する調査結果を発表しました。
今回の調査ではデータサイエンティストに対する企業のニーズや現状の採用状況などについてアンケート調査の結果を定量的にまとめています(回答内容は2019年4月時点のもの)。データサイエンティストの在籍者数を尋ねたところ、1人以上在籍している企業は
全体の29%でした。在籍者数の内訳は、1〜2人の企業が22%、3〜5人が26%、6〜10人が22%となりました。
データサイエンティスト採用予定企業の6割弱は十分な人材を確保できず
データサイエンティストが在籍している企業に対して、以下の3タイプ別に在籍者数について尋ね、各社のタイプ別人数比率の平均値を算出しました。結果、データエンジニアタイプが最も多く、43%。次いでデータマーケタータイプが33%、データアナリストタイプが24%となりました。
データサイエンティストを増員予定の企業に対して、今後3年間でのタイプ別の増員数を尋ねると、データマーケタータイプが最も多く、40%。データエンジニアタイプが36%、データアナリストタイプが24%となりました。
同じくデータサイエンティストを増員予定の企業に対して今後3年間で採用・育成したいデータサイエンティストの具体的な人材像について「最も当てはまるもの1つ」と「当てはまるもの全て」について聞くと、「データによるビジネス課題解決を得意とする人材」を最も当てはまるものとして答えた企業が41%、当てはまるもの全てでも88%となり、ビジネス課題の解決がデータサイエンティストのスキルとして最も重視されていることが分かりました。
一方で、この一年間で新たにデータサイエンティストを採用予定だった企業に対して、目標としていた人数のデータサイエンティストを確保できたか尋ねたところ、58%が目標人数を確保できなかったことが分かりました。
最終的に求められるのはビッグデータを分析してインサイト(洞察)を導き「売り上げ」につなげられる人材。市場全体の課題としてはまずデータを使える人が少ない現状を改善する必要があるということでしょうか。「データの民主化」の一層の進展が望まれます。
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