Tableau Software佐藤 豊氏が語るデータトレンド DXの根幹は「データトランスフォーメーション」:「データトレンドレポート 2020」解説(前編)(1/2 ページ)
Tableau Software「データトレンドレポート 2020」のポイントをTableau Softwareで日本のカントリーマネージャーを務める佐藤 豊氏が解説する。
Tableau Softwareはアナリティクスとデータ活用の将来を左右する主要トレンドを分析した年次レポート「データトレンドレポート 2020」を発表した。今回はこれまでの「BIトレンドレポート」を拡大し、DX(デジタルトランスフォーメーション)に挑戦する企業に向け、より大きなインパクトを得るための示唆を提供するものに刷新したという。レポートのポイントをTableau Softwareで日本のカントリーマネージャーを務める佐藤 豊氏が解説する。

佐藤 豊
Tableau Softwareカントリーマネージャー(日本)。デル、レッドハット、F5ネットワークスジャパンなどをへて2013年にTableau Software入社。エンタープライズ本部長を務めた後、2018年4月より現職。
「データデバイド」は解消しつつある
私がTableau Softwareに入社した2013年当時は、IT部門がビジネス部門の要件を聞いてダッシュボードやレポートを提供するトラディショナルなBI(ビジネスインテリジェンス)の全盛期でした。当時、日本企業の多くが「今できることを次のシステムにどう移すか」を前提にしていたのと対照的に、海外の先進企業は「今できないことをどう実現するか」からBIツールを選んでいました。
その先進企業の支持を得たのが、ビジネス部門のエンドユーザー自身がデータにアクセスして分析を行うセルフサービス型のBIです。当時はお客さまでもパートナーでも、データを使いこなせる人とそうではない人との間に大きな差がありました。しかし、昨今は日本市場でも「うちではこんなの無理」が減り、「データデバイド」は解消しつつあるように思います。
私たちはこれまで「データとアナリティクスのモダンプラットフォームになる」と言い続けてきました。DXとはデジタル化された社会に対応するために、企業の事業形態をデジタルに移し変革していくことです。そして、データをどのように活用していくかが、企業の今後のビジネスに大きく影響します。
いわゆる「2025年の崖(※)」を克服するためには、DXの根本にあるデータをどう使うかを検討し、「データトランスフォーメーション」に意識的に取り組まなくてはなりません。Tableauが2020年版のレポートのタイトルに「BI」ではなく「データ」を掲げる理由は、日本企業の皆さまがトレンドを理解した上でデータ戦略を立案し、実行してほしいと考えるためです。
レポートはグローバル先進企業およびGartnerなどの専門家の意見を編集して作成したものであり、これを読めば最先端のトレンドが理解でき、持続的な成長につながる戦略策定に役立つと考えます。具体的には、以下の6つのトレンドとそれぞれに対する予測を取り上げています。
※経済産業省が2018年9月に公開した「DXレポート」では「2025年までにシステム刷新を推進し、DXに乗り出さない企業は競争の敗者となる」と提言している。
- データリテラシー:組織は教育機関をデータリテラシーインキュベーターとして位置付ける
- 人工知能(AI):AIは抽象的な概念から実用化可能な技術に変化する
- データのストーリーテリング:パーソナライズされたデータストーリーが今後の主流になる
- データの公平性:職場のデータの透明性確保が公平性と組織の成功につながる
- データカルチャー:経営幹部全体にデータの説明責任が求められる
- データ管理:データ統合がIT部門の企業の調和を推進するものになる
今回は太字の「データリテラシー」と「AI」のトレンドについて重点的に解説します。
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