TwitterがキラキラしたInstagramよりも美容の情報源として有益かもしれないと考えられる理由:「美容垢」で見えるインサイト(1/2 ページ)
美容に関する女子のネタ元はインフルエンサーのまぶしい投稿満載なInstagramのみにあらず。本音が見えるTwitterが実は有益だったりするというデータ分析の結果を紹介。
口紅や化粧水、シャンプーなど、美容商材の販促に最も効果があると考えられているSNSは、Instagramだろう。タレントやインフルエンサー達がお気に入りのコスメを紹介することでファンであるユーザーが商品を認知し、購買へ結び付くという流れは、マーケターにとって理想的な動線といえる。
しかし、Instagramのキラキラした世界にはネガティブな情報はほとんど表に出てこない。そしてコンテンツの主役は結局のところ発信者の恵まれた容姿であるということが多い。
「肌が荒れやすい」「小顔に見せたい」といった美容に関する悩みを抱えている人達は、もっと課題解決に役立つリアルな情報を得たいと考える。そこで向かうのが、Twitterだ。
Twitter Japanは2020年2月12日、「美容×Twitter データ分析で分かったTwitterと美容情報の深い関係」と題した記者向けの説明会を実施。Twitterのリサーチャーが美容に関するTwitterの使われ方を分析した結果を紹介した。
Twitterは買う側にも売る側にも有益な情報源
「美容インフルエンサーの間でも発信の場にTwitterを選ぶ傾向がある」と、Twitter Japanの大林裕美子氏(Market Insights & Analysis Senior Research Analyst)は切り出した。Twitterでの美容アイテムに関するツイート数は2019年で1799万ツイート。これは前年比6%の上昇だという。その理由として大林氏は、Twitterには体験談や使用感などの「本音」が投稿されていることを挙げる。
分析によると、美容アイテムについては年間を通じて会話されており、ハンドクリームについては11月から、ヘアカラーに関しては3、7、8月など、アイテムによってツイート量が増加する時期があるそうだ。TwitterはAND検索など高度な文字検索が利用できるため、そこから情報を得て店舗に出かける人が多い。色味を画像で見た上で実物を確認するために店舗へ行くという声もあった。
Twitterが美容のネタ元として価値があると考えられるもう一つの理由は、ネガティブな情報も含めて率直なユーザーの声が聞けることだ。「使ってみたけど私には色味が合わなかった」「思ったよりラメが少なかった」といった情報はキラキラした画像中心の他のSNSではあまり見られない。だが、消費者としては購入前の判断材料としてポジティブ、ネガティブ両方の情報を得たいと考えるのが自然だ。
売る側にもTwitterは有力な情報源となる。アイテムを探す人達がどんなキーワードで検索しているかを見ることで、ユーザーのニーズを推し量ることができるからだ。Twitterの広告メニューの1つには「キーワードターゲティング」がある。これを活用するに当たって、どのキーワードを設定することが自社にとって効果的なのか、自社または調査会社に依頼するなどしてツイートを研究することができる。
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