2020年のモバイルマーケティング、成功に向けた4つの提言:Adjust共同創業者が特別寄稿(1/2 ページ)
モバイルファーストの流れがますます加速する2020年、マーケターが自社のビジネスを成功に導く上で心得ておくべきことをエキスパートがまとめた。
モバイルアプリの効果測定プラットフォームベンダーとして世界中で事業を展開するのがドイツに本社を構えるAdjust。2012年にCEOのクリスチャン・ヘンシェル氏と共に同社を創業し、現在CTO(最高技術責任者)を務めるのがポール・ミュラー氏だ。
ミュラー氏は高品質なモバイルアプリ分析と計測機能、アドフラウド防止のためのベストなソリューションを作り上げて世界のモバイルマーケターに提供するという経営ビジョンを創業以来一貫して掲げている。2020年にモバイルで成功を収めたい企業は今何に取り組めばいいのか、4つの提言にまとめてもらった。
1. コンテクストに勝るものなし あとはオートメーションに全てお任せ
「適切な広告を、適切な人に、適切なタイミングで」
ここ10年ほどいわれてきたマーケティング業界の決まり文句です。それにもかかわらず、これを文字通りに実行するのに苦労している企業が多く存在するのも事実です。
Adobeの調査によると、パーソナライズされたコンテンツに対する消費者の需要が史上最大に高まっています(外部リンク/英語)。そうした中、2020年は高度なマーケティングの自動化(Marketing Automation、以下、MA)によってユーザーに合わせたコンテンツの提供に取り組む動きが見られるでしょう。
重要なのは、データと結果の可視性がMAによって向上することで、マーケターがアプリ内の離脱ポイントを正確に特定(さらには予測)できるようになることです。
また、MAはさまざまな条件に基づいて数百の離脱ユーザーをセグメントに分け、マッピングすることができます。離脱するユーザーを取り戻すのではなく、ユーザーが離脱してしまう前にアプローチするのです。
ゲームアプリを例に挙げてみましょう。連続して3回負けたユーザーが離脱する可能性が高いことを単に観察するのではなく、MAを利用してユーザーの関心を継続させるための先制措置を行うのです。ユーザーに何を提供するかはマーケター次第ですが、「誰に」と「いつ」かはデータによって決定されます。その結果、両者にとってより良いユーザー体験がもたらされます。
コンテクストに基づいたオファーや広告がコンバージョンと継続率を向上させ、結果として利益が拡大します。
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