DataRobotが「v5.2」を発表 特徴量エンジニアリングの自動化機能を追加:AIの民主化を加速
データマネジメントからモデル監視まで、データ活用による価値創出プロセスをエンドツーエンドで自動化。
DataRobotは、機械学習モデルの構築からデプロイ、運用に至るまでのライフサイクルを自動化するエンタープライズ向けAIプラットフォーム「DataRobot」の新バージョンv5.2をリリースした。今回、新たに追加された機能は以下のようなものだ。
特徴量エンジニアリングの自動化
DataRobotはこれまでにも「Automated Machine Learning」や「Automated Time Series」といった製品で特徴量エンジニアリングの機能を幅広く提供してきた。v5.2では、ターゲットを説明する特徴量を複数の関連データセットから自動的に発見し抽出できるようになった。
特徴量エンジニアリングは、データサイエンスのワークフローで最も労力と時間を要するステップと考えられてきたが、このプロセスを自動化することでデータセットの準備に要する時間を大幅に短縮し、機械学習モデルのパフォーマンス向上を実現する。ユーザーは複数のソースから新しいデータを迅速に発掘し、シンプルなビジネスルールを適用した多数の有用な特徴量を作成することが可能になる。また、これらの特徴量をアルゴリズムごとに変換する作業を自動化できる。
AIカタログ
DataRobotが2月に買収したCursorの技術を応用した新機能。データセットの検索、また異なるソースの共有、そしてそれらに関する理解と再活用を促進する資産へのコメントやタグ付けなどの機能を活用することが可能となった。また、特徴量エンジニアリングの準備および管理機能も追加されている。
既存のプラットフォームに検索機能とコラボレーション機能が統合されたことで、ユーザーは自身が管理しているAI環境から信頼できるデータ資産に安全にアクセスすることが可能となった。また、DataRobotは厳密なアクセス権の管理を適用している他、データリネージ(追跡)を提供することで、より安全かつ信頼性の高い機械学習アプリケーションを実現。データレイク、データベース、クラウド、オンプレミスなど、あらゆるロケーションに格納されているデータに対してもアクセスすることが可能。
機械学習オペレーション(MLOps)
今回のリリースにはDataRobotの機械学習オペレーション(MLOps)も含まれる。MLOpsは、組織全体での機械学習モデルのデプロイ、監視、管理を行う。DataRobot MLOpsを導入すれば、ユーザーは単一のダッシュボードで複数のモデルをデプロイすることが可能になり、作成あるいはデプロイのロケーションを問わず、ビジネスの現場で実際に活用される全てのモデルの状況を把握できる。
この他、時系列の精度向上、マルチクラスモデルのためのワードクラウド、新しい残差分析、Excel用のDataRobotアドイン、特徴量ごとの予実機能のAPIサポートといった機能も盛り込まれている。
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