若者はなぜ「ライブ動画」を視聴するのか――ライムライト・ネットワークス・ジャパン調べ:今日のリサーチ
ライムライト・ネットワークス・ジャパンがコンテンツの視聴動向に関する調査結果を発表しました。10代、20代の女性を中心に「ライブ動画」の視聴が広まっているようです。
コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)を提供するライムライト・ネットワークス・ジャパンは「コンテンツの視聴動向に関する意識調査」の結果を発表しました。同調査における各種動画サービスの区分は以下の通りです。
動画サービスの定義
- インターネットテレビ:NHKオンデマンド、AbemaTV、TVerなど
- ビデオ・オン・デマンド:Netflix、Amazonプライム、dTVなど
- 動画共有サービス:You Tube、Twitch、OPENREC.tvなど
- ライブ配信サービス:SHOWROOM、You Tube Live、LINE LIVEなど
10代から60代以上の全年代を対象に、過去1年以内においてインターネットで見たことがあるものを尋ねたところ、YouTubeなどの動画共有サービス見ている人はどの世代においても8割を超え、全世代平均は87.5%という結果でした。
動画共有サービスに次いで多くの回答を得たのがAbemaTVなどインターネットテレビ(50.3%)。Netflixなどビデオ・オン・デマンドは44.2%と過半数にこそ届かなかったものの30代以下は半数以上(10〜20代の51.0%、30代の52.9%)が過去1年以内に見たと回答しました。SHOWROOMやYouTube Liveなどライブ動画配信サービスを見たことがある人は、23.2%にとどまりましたが、10代に限っていえば4割以上(41.3%)は見たことがあると回答しています。
ライブ動画で見られているコンテンツは?
次に各種サービスを過去1年以内に見たことがあると回答した人に対して、平日1日当たりの平均視聴時間を尋ねたところ、「1時間以上視聴する」と回答した人の割合が最も多かったのは動画共有サービス(30.7%)で、特に10代では、全体平均8.4%の3倍に近い22.4%が「3時間以上視聴する」と回答しました。
ライブ動画を見ている人にどのようなジャンルのコンテンツを見ているか尋ねたところ、最も多かった回答は「音楽(フェス・ライブ)」(38.8%)で、続いて「スポーツ」(33.5%)という結果となりました。「インフルエンサー/一般人の配信による動画」は、10代の39.4%、20代の36.5%が視聴、女性に限ると半数近くが見ると回答しています(10代44.2%、20代42.3%)。
ライブ動画を見る理由としては、「リアルタイムで展開を見届けたいから」が半数近く(48.6%)を占めました。一方で、ライブ動画を見る際に最も改善してほしいものは「画質」(46.0%)、次いで配信の遅れ(36.5%)が挙げられました。
全体的にはライブ動画配信サービスの視聴は約2割にとどまるものの、インフルエンサーや一般人によるライブ動画は少なからぬ若い女性の心をつかんでいるようです。企業のマーケティング連携という観点からは、人が集まる新たなメディアを見極めつつ、それを楽しむ人々のストレスにならないコミュニケーションを考えることが求められそうです。
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