「Web接客型Amazon Pay」登場 Amazonが決済サービスを充実させる狙いを事業責任者に聞く:「データを取りたいわけではない」と強調(1/2 ページ)
Amazonアカウントを使ったID決済サービス「Amazon Pay」に新機能「Web接客型Amazon Pay」が登場した。その詳細とサービスが生まれた背景などを事業責任者に聞いた。
アマゾンジャパンは2019年10月8日、Amazonアカウントを使ったID決済サービス「Amazon Pay」に新機能「Web接客型Amazon Pay」を提供開始したと発表した。
Amazon Payは「Amazon.co.jp」以外のECサイトなどで商品を購買する際に、Amazonアカウントに登録した配送先やクレジットカード情報を利用して簡単に決済できるサービスだ。
新機能は、外部ECサイトにおいて配送先情報やクレジットカード情報の入力フォームに登場するポップアップウィンドウやチャット内などに、Amazon Payの利用を提案するメッセージを表示する。これにより、来訪した新規のユーザーはより少ない情報入力でショッピングができるようになる。
「Web接客型Amazon Pay」の表示例。1の 購入方法選択画面で「会員登録せずに購入」を選択すると、2の入力フォーム画面において簡便な購入方法を案内するメッセージが適切なタイミングで登場。3のようにAmazon Pay による簡単な購入体験を提案するポップアップウィンドウを出すこともできる
Amazon同様の購買体験をAmazon以外のECサイトにも提供したい
ファッション、美容、食料品、サービス、旅行、デジタル商材、寄付など、Amazon Payはさまざまな業種で導入されている。導入企業は1万社を超えた。アマゾンジャパンでAmazon Payの事業責任者を務める井野川 拓也氏(Amazon Pay事業本部 本部長)によれば、主要各国の中でも日本の成長率は高いという。
世の中にはAmazonでも販売していない商材がいくらでも存在する。例えばAmazon Payが日本で事業を開始した2015年5月に最初のパートナーとなったのは劇団四季と出前館の2社だが、前者はミュージカルのチケットを、後者はできたての料理を店舗から出前で取り寄せるサービスをWebサイトで提供している。Amazon Payはこのように「Amazonでは買えないものをAmazonの外で買う際にもAmazonと同様に最短2クリックで購買を完結できるようにする」(井野川氏)ための手段となる。2018年8月にはスマートフォンアプリを通じてQRコード決済ができるようになり、オフラインでも利用できるようになった。また、音声アシスタント「Amazon Alexa」にも対応している。
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