AIで運用型広告の入稿作業を一括自動化、ブレインパッドが「AdPencil」を発表:広告運用担当者の業務負荷を軽減
国内最大規模1億件超の入稿実績を生かし、AI技術を用いたキーワードグルーピングと媒体横断での一括入稿業務を実現。
ブレインパッドは、運用型広告の入稿支援ツール「AdPencil(アドペンシル)」を自社開発し、提供を開始した。
これは、AIを活用することでキーワードを自動的にグループ分けし、生成された入稿キーワードと広告クリエイティブを主要な媒体(GoogleおよびYahoo! JAPANのリスティング広告およびディスプレイ広告)の規格に合わせて入稿するしてくれるものだ。AdPencilの特徴は以下の通り。
入稿キーワードを準備するだけで媒体側の推奨に合わせてキーワードグルーピング
広告効果を上げるためには、広告媒体側が推奨する「hagakure(ハガクレ)」と呼ばれるアカウント構造に沿ってキーワードを設計・準備することが求められる。この作業は少数のキーワードならまだしも、キーワード数の増大につれて煩雑になり、最終的には「Microsoft Excel」などを使った手間のかかる作業が発生する。AdPencilは、使用したい入稿キーワード一覧をアップロードするだけで、自動的にキーワードの特徴語を抽出し、hagakure構造に適合する形式で広告グループへの分類作業を行う。
主要媒体の入稿フォーマットに自動変換
これまでは媒体ごとに異なる管理画面や入稿フォーマットに応じて別々に入稿データを準備する必要があった。さらに媒体仕様が変更されれば随時対応しなければならないため、運用担当者には作業負荷のみならず継続的な情報収集のための負荷も生じていた。AdPencilは、キーワードとクリエイティブを媒体ごとのフォーマットに自動変換して入稿用データを作成するとともに、AdPencil側で用意した各媒体APIとの接続処理により、入稿作業を一括で自動化することが可能となる。
これらの作業はリスティング広告の運用のなかでも複雑で時間のかかる作業であり、これを自動化することで、広告運用担当者の業務負担は大きく削減し、広告運用担当者は空いた時間を新たなキーワードの発掘や広告効果の分析・検証・改善など、本来人間が時間をかけて行うべきプランニング業務に充てられるようになる。
今後はサイトリンクやコールアウトなどのアドオプション機能の開発によるリッチクリエイティブ化や広告識別パラメータの自動採番機能の追加といったアップデートを予定している。また、将来的には広告運用業務以外で制作されるマーケティングツール(Webサイト、ランディングページ、営業資料など)を基に、それらに含まれるキーワードや画像から広告宣伝に必要な素材を自動生成し、自動入稿ができるようにしたいという。
ブレインパッドの総合的なADソリューションラインアップが完成
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