営業からマーケターへのキャリアパス、全力でやってきたことは必ず次につながる:おかんマーケターの働き方革命(1/2 ページ)
おかんマーケターとしてデビューして1年半でB2Bマーケターのアワードを受賞した筆者。そのノウハウの一部を紹介しつつ、これからマーケティングの道を歩む人へのメッセージも。
前回「商談数を2倍にしたMA活用、おかんマーケターが知識ゼロから成果を生むためにやったこと」で述べたように、セミナー運営が軌道に乗ってきたことで、メール施策も積極的に行っていきました。
当社UNCOVER TRUTHのメール施策では、自社がお客さまに価値貢献できることについて、
- いつ
- 誰に
- 何を
この3つを意識して、お客さまの興味ごとに仮説を立てます。そして、セグメント別にメールを出し分けるようにしています。
メールは部分的に内容を変えることもあれば、全く別のメールを送ることもあります。また、打った施策の効果も、必ずセグメントごとに振り返るように心掛けています。
施策がうまくいかない場合には、間違った仮説を立てていた可能性があります。失敗しても、そこで学んだことを次に生かすためには、振り返りが重要です。1つの例を紹介しましょう。
セグメントを切って考えるということ
当社ではヒートマップツール「USERDIVE」を提供する一方、企業のWebサイトの課題抽出から改善案の提案、A/Bテストの実施と効果検証といったサービスをワンストップで提供しています。
以前、当社のサービスと相性が良いと考えられる「A/Bテストツールを入れている企業」というセグメント向けにメールを打ったのですが、その結果は、メールの開封率もクリック率も非常に悪いものでした。
自信のある施策だったのでとてもショックでしたが、実はある特定のツールを導入している企業に限って見ると、クリック率が良いことが分かりました。そこで、メールの件名と配信内容を各ツールに合わせて微調整したところ、開封率50%、クリック率も10%と、今までのメール配信の中で最も高い数値が出ました。また、そこから商談を生むこともできました。
メールだけに限ったことではありませんが、せっかくの施策を全体の結果だけで評価して終わらせてしまうのは、とてももったいないことです。その結果をもう1段階掘り下げて、セグメントを切って振り返ると、意外な傾向が見えてくることがあります。そうなれば、施策の効果をさらに伸ばしていくこともできます。
私はセグメントを考えるとき、
- そのセグメントでの施策を本番環境で実行できるか
- ボリュームがあるか
を意識して、意味のある指標で振り返りをするように心掛けています。
組織間連携とテクノロジーでマーケティングをさらに効率化
このようにトライ&エラーを繰り返しながら地道にメール施策のPDCAを回した結果、商談数は約1年弱で2倍になったのです。
PR&Marketing部は私と上司の2人だけでしたが、小さなことから始めて結果を出し続けることによって、少しずつ社内の協力を得られるようになりました。
一連の活動を通じて、マーケティングオートメーションを活用したマーケティング活動の社内認知は上がりました。認知が上がると、社内の協力が得やすくなります。具体的には、アナリストに協力してもらって自社サイトのデータ分析をメール施策案出しに生かしたり、BIツールを使用して結果を可視化したりできるようになりました。
また、新しい企画として、Webサイト改善のノウハウや分析ツールの使い方をメルマガのコンテンツとして配信する施策を始めたのですが、ここにアナリストやディレクターが「記事を書きたい!」と自ら手を挙げてくれたり、「Marketoを使ってメールを配信したいんだけど」と、他部署から相談をもらったりすることも増えました。
協力してくれる人が増えただけでなく、必要なテクノロジーを少しずつ取り入れることで、適切な顧客コミュニケーションと自社のグロースを行えるようになってきたと思います。
例えば、ABMツール「FORCAS」の導入が進んだことで、ターゲティングやセグメント最適化をしたメール施策が、工数をかけずにより効率的に行えるようになりました。
また、お客さまの声をプロダクトやカスタマーサクセスに生かすため、NPS(ネットプロモータースコア)を含めた顧客満足度調査を走らせるなど、マーケティングを新規リード獲得だけでなくより広い領域に広げることができました。
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