新規獲得にもCriteo、「Wowma!」「an」の各運営企業マーケターが導入理由を語る:「Criteo Customer Acquisition」がサービス開始(2/2 ページ)
Criteoが新たに打ち出した新規見込み客獲得サービス「Criteo Customer Acquisition」の効能とは何か。日本における導入企業の担当者が語った。
KDDIコマースフォワードの事例
村木氏の説明に続き、CCAを試験導入した2社の担当者が、導入理由や現在の進捗(ちょく)や今後の展望を語った。
1社目が、KDDIの子会社でショッピングモール「Wowma!(ワウマ)」を運営するKDDIコマースフォワード(以下、KCF)だ。2016年にディー・エヌ・エーグループが運営していた「DeNAショッピング」と「auショッピングモール」事業を承継して誕生したWowma!は、出店店舗数1万5000、4000万品目を扱う巨大な仮想ショッピングモールだ(数字は2016年のもの)。KCFの親会社であるKDDIが「au経済圏」拡大に向けコマース事業に注力していることもあって、Wowma!はスマートフォンユーザー比率が高いという特徴もある。
KCFのWebマーケティング全般の責任者である元吉勝也氏(マーケティング部プロモーショングループ)は、CCA導入の背景として、同氏の部署が現状のKPIとしてROAS(広告費用対効果)だけではなく新規の獲得により比重を置いていることを挙げる。
「もともとCriteoはリターゲティングにおいても、コンバージョン歴のないユーザーからの獲得に強く、他社のリターゲティング広告に比べ、5倍以上の獲得を実現していた。このため、CCAの効果は導入前から確信していた」と元橋氏は語る。現状で場CCAを導入してまだ日が浅く、特筆すべきような成果は出ていないが、今後はCCA で現状のリターゲティングと同規模以上の獲得を目指す方針だ。
出稿計画としては、ユーザー接点を継続的に作りLTV(顧客生涯価値)を向上させる観点から、アプリのインストールを促す広告に注力する予定だ。また、より高いパフォーマンスを目指すため、広告に掲載する商品や掲載店舗の最適化を図るDFO(データフィード最適化)やLPO(ランディングページ最適化)のための分析などにも、Criteoと共に取り組んでいきたいという。
パーソルキャリアの事例
2社目が人材総合会社であるパーソルキャリアだ。同社では求人情報サービス「an」においてCCAを導入している。
「an」は前身である「日刊アルバイトニュース」から数えて半世紀以上の歴史を持つメディアだが、昨今では競合他社のブランドがテレビCMを大量に投下するなど、競争が過熱している。マス広告のパワーゲームが続く中で、デジタルどうやって効率的な新規ユーザー獲得を実現できるかが同社の課題だ。
「an」のブランディグ、ダイレクトレスポンス、CRM、データ活用の4領域を担当するパーソルキャリアの森 勇樹氏(Works事業部 P&M統括部 マーケティング企画部兼データビジネス部ゼネラルマネジャー)は CCA に着目した理由について「Criteoの優れた学習エンジンでリーチするCCAは、より効率的な獲得ができると考えられるから」と述べる。
実施して1週間ほどなのでまだ評価できるタイミングではないと前置きしつつも。速報値ではCPCがSEM(サーチエンジンマーケティング)施策の6分の1、新規ユーザー比率がSEMの1.5倍、Indeed経由の2.3倍という結果が出ている。また、新規ユーザーの誘導単価も既存施策のどれよりも低いという。
「最終的にはコンバージョンにどうつながっているか大事なので、CPA(獲得単価)についても評価する必要があると考えているが、新規の誘導としてはまずまず良いパフォーマンスが出ている。今後も継続的に回していきたい」(森氏)
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