「人」「プロセスデザイン」「テクノロジー」――パーソルプロセス&テクノロジーに聞く、B2Bマーケティング支援の肝:リード研所長が聞く(1/3 ページ)
アイティメディア リード研究所の小柴 豊所長がB2Bマーケティングのフロントランナーと語るこの連載。今回は、パーソルプロセス&テクノロジーの大平竜也氏と鈴木智紘氏に話を聞きます。
リード研究所とは
マーケティング×ITの最先端の動向をB2B中心にお伝えしているITmedia マーケティングですが、発行元である当社アイティメディア自体もまた、「TechTargetジャパン」「キーマンズネット」といったメディアを核にした「リードジェネレーション」を事業とするB2B向けデジタルマーケティングカンパニーとしての一面を持っています。
具体的には、コンテンツを閲覧した会員のプロファイル情報を、関連商品に興味関心を抱くリード(見込み客)情報として、本人のパーミッション(同意)を得た上でスポンサー企業に提供しています。
そこでサービスの企画開発とコンサルティングを担う社内シンクタンク的存在が「リード研究所」なのです。
マーケティングオートメーション(以下、MA)が広く普及するようになった今日でもなお「どのようなツールを選べばいいのか分からない」「うまく使いこなせない」といった声がなくなることはありません。MAの導入・運用支援サービスを提供する企業は、ユーザーにとってもツ―ルベンダーにとっても欠かせない存在といえるでしょう。
今回、小柴所長が訪問したのは、総合人材サービスのパーソルグループでITを担う中核企業であるパーソルプロセス&テクノロジー(旧インテリジェンス ビジネスソリューションズ)です。ビジネスプロセスに関するコンサルティングからセールス場面でのアウトソーシング、システム開発に至るまで、IT技術の進化に合わせてサービスの幅を広げながら人と仕事にまつわる多彩なサービスを提供してきた同社は、デジタルマーケティングにおいても存在感を発揮しています。
実のあるサービスを提供するにはまず、自らがその課題を熟知していなければいけません。同社ではMAに関しても早期に自社で導入し、そこで得た知見をユーザー企業の課題解決に生かしてきました。その一端は2016年にITmedia マーケティングで好評を博した連載「“失敗”から学ぶマーケティングオートメーション活用術」でも紹介しています。今回はその連載を執筆した同社ビジネスディベロップメント部 ゼネラルマネジャーの大平竜也氏と、同じくビジネスディベロップメント部の鈴木智紘氏に話を聞きました。
営業の現場を知っているという強み
大平竜也
おおひら たつや パーソルプロセス&テクノロジー ビジネスエンジニアリング事業部 セールスマーケティング統括部 ビジネスディベロップメント部 ゼネラルマネジャー。セールスマーケティング部門にてWebアナリティクス事業、MA導入・運用支援事業の立ち上げなど幅広く担当、現在は新規サービス開発部門の責任者を務める。
小柴 広告代理店やコンサルティングファーム、そしてシステムインテグレーター(SIer)と、さまざまなプレーヤーがデジタルマーケティング領域に参入していますが、その中で御社が持つ強みについて教えてください。
大平 「人」「プロセスデザイン」「テクノロジー」の3つの領域でのサービス提供が当社の強みと考えています。当社は2000年からフィールドセールス業務のアウトソーシングサービスを提供してきました。社員をチーム化して客先に常駐し、営業の現場に入り込みながら業務プロセスのコンサルティングも手掛けています。その過程で見つかった課題について、解決のための新たなサービスを提供し、事業を拡大してきたわけです。
小柴 MAやWebアナリティクスといったマーケティング分野へ進出していったのも、そうした流れの1つなのですね。Marketoのパートナーにも導入支援に注力する会社と運用支援がメインの会社とに分かれると思うのですが、御社ではどちらの需要が多いのですか。
大平 運用がメインですね。MAを導入した企業でありがちなのは、最初のキャンペーンはベンダーに手伝ってもらってうまくいくものの、2度目以降が回らないということです。シナリオが立てられないケースもあれば、戦略をうまくツールに落とし込めないケースもあります。
小柴 実際に運用してみて困ったお客さまから声がかかるというわけですね。引き合いはMarketo経由で来ることが多いのでしょうか。
大平 もちろんそれもありますが、当社はフィールドセールスのアウトソーシングでさまざまな企業に常駐しているので、既存のお客さまから相談されることも多いです。営業の現場を知っているというのは重要なポイントといえます。MA活用がうまくいかない理由の1つとして、よくマーケティング部門とセールス部門の擦り合わせが難しいことが挙げられますが、当社はそこをつなぐことができます。セールス側の事情を分かった上で上流工程であるマーケティングの領域までカバーできるのは、当社の大きな強みだと思っています。
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