インサイドセールス導入、実践への5ステップ:【連載】営業の生産性を向上させる「インサイドセールス」活用術 第3回(1/2 ページ)
いよいよ実践です。インサイドセールスを導入する際に押さえておくべきポイントとは何なのか。5つのステップに分けて整理しました。
前回は、日本国内においてのインサイドセールス導入事例と効果、そして、インサイドセールスの効果を上げるための組織作りについて紹介しました。今回は、実際にインサイドセールスを導入するために押さえておくべきポイントを、以下の5つのステップに分けて紹介したいと思います。
- インサイドセールスの役割
- メンバーの選定
- ヒアリング項目の設定
- 情報共有の仕組作り
- KPI設定
ステップ1. インサイドセールスの役割
インサイドセールスには大きく分けて「反響型」と「新規開拓型」の2つのタイプがあります。
反響型
反響型とは、マーケティング活動により獲得した見込み客に対する営業活動です。 Webサイトからの資料請求、トライアルの申し込みといった問い合わせ全般や、セミナーへの来場やメルマガ登録といったマーケティング活動による反響へ対応します。
「マーケティング活動から振り分けられた見込み客は確度が低すぎてアプローチの優先順位が上がらない」と、現場の営業担当者が言っているのをよく聞きますが、そのままにしてしまうと、せっかくマーケティング活動で獲得したリードが無駄になってしまい、多くの機会損失が生まれます。
こういった課題を解決するため、獲得した見込み客から商談の確度が高いものを見極めて訪問営業へ引き継ぎ、まだ検討段階の顧客には、商談に結び付くようにフォローするのが反響型インサイドセールスです。
新規開拓型
新規開拓型とは見込み客を見つけ出すところから始まる営業活動です。主に電話で新規顧客を開拓します。まずは提案する商材について、検討する先方担当者の割り出しから始め、最終的には決裁者に提案のアポイントをもらえるようにアプローチをします。反響型とは違い、自社のサービスに合った顧客にターゲットを絞ってリストを作ることで効率的にアプローチすることができます。
マーケティングチームの体制によっては反響型と新規開拓型の双方を兼務することもありますが、分業することでより効率的な営業ができます。
反響型は少なからず製品に興味を持った顧客からのコンタクトになりますので、製品について質問に答えられる深い知識と、興味度合いや検討段階を引き上げて商談につなげられるトークスキルが必要になります。一方で新規開拓型は今まで接点がない顧客とコミュニケーションを取ることになるため、電話という短い時間の中で説明し、興味喚起していく高いトークスキルが必要になります。
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