スパイスボックス、ダンボール製VRゴーグル「milbox」の販売を開始:VRマーケティング市場開拓
スパイスボックスは3月10日、ダンボールで作られたVR(バーチャルリアリティ)ゴーグル「milbox(ミルボックス)」の販売を始めた。事業会社や一般ユーザーに販売する。milboxの本体価格は1000円(税抜き)を予定している。
milboxは、同社が社内に設立した最先端デジタルテクノロジー研究所「プロトタイピングラボWHITE」が開発したもので、手持ちのスマートフォンに専用アプリをダウンロードしてダンボール製ゴーグルに設置すると、VRの世界を体験できる。本体は気軽に持ち運べるダンボールで作られており、立体視が可能な二眼レンズ(サイドバイサイド)が組み込まれている。
milboxの販売に合わせ、手持ちの静止画や動画をmilbox用VR映像に変換できるmilbox公式アプリの提供や、版権フリーのCGキャラクター「九十九(つくも)みる」の提供も構想している。明治大学との共同研究を進めており、新商品の開発も発表していく予定だ。
デジタル総合対応型広告代理店であるスパイスボックスは、今回のmilboxについて、今後活性化が見込まれるVRマーケティング市場を開拓するための製品とし、顧客とブランドをつなぐ新しい広告コミュニケーションツールと位置付けている。同社は2015年1月に発表したプレスリリースで、「2015年の6つのテクノロジートレンド」として身体拡張(Augmented Reality:AR)や、触れる技術の新体験(Physicalization/Haptics)などを挙げており、従来のデバイス形態や感覚知にとらわれない新たなデジタル体験に注目している。
今後、milboxの広告利用を希望する企業向けに、これまでの知見を生かしてマーケティング戦略に沿ったアプリ開発を行い、これまでにない新たな広告体験を提供していくという。
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