Cookieだけでターゲティングの精度を上げることはできるのか:サードパーティーデータの代わりに
欧米市場に比べ、アジア圏ではサードパーティーデータの活用が遅れていると言われている。ほとんどの企業は自社サイトを訪問したWebブラウザのCookie情報をベースにターゲティングしている。ターゲティング精度を向上させるにはどうしたらいいのだろうか。
欧米市場に比べ、アジア圏ではサードパーティーデータの活用が遅れていると言われている。例えば米国では、EpsilonやExperian、Acxiomといった独自の顧客セグメントデータを持つ企業が存在し、Facebookなどもこうしたサードパーティーのデータを活用した広告プログラムを展開している。
これに対し、アジア市場ではこうしたサードパーティー製データの活用は始まったばかりだ。DMP供給ベンダが個別にサードパーティーのデータベンダと提携している場合もあるが、日本国内のセグメントデータの整備はあまり進んでおらず、ほとんどの企業は自社サイトを訪問したWebブラウザのCookie情報をベースにターゲティングしている。具体的には、年齢や性別といった「デモグラフィー情報のセグメント」、ビジネスやスポーツ、子育て情報など「コンテンツの興味関心のセグメント」、製品検索結果など「目的/意図のセグメント」といった具合だ。
しかし、Cookie情報だけではターゲティング精度を向上させることは難しい。例えば化粧品を検索しているからといって、そのユーザーが本当に女性なのか、正確に判別することは不可能だ。2014年4月23日にClickZ.comに掲載された記事“Data Targeting in Markets Without Third-Party Data”(「サードパーティーデータなしのデータターゲティング」)では、こうした状況にどのように対処すべきかを述べている。具体的には次の3つの対策だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クリテオの日本市場における成功の秘訣と今後の戦略とは
日本の広告市場に現れ、瞬く間にリターゲティグ広告を広めた、仏クリテオ。Yahoo! Japanとの戦略提携により、ますます注目を集めるクリテオの日本支社 代表取締役 上野正博氏に日本市場における成功要因と今後の戦略について聞いた。 - 広告テクノロジー業界マップ2012日本版 (モバイル広告)
日本のアドテクノロジー企業の相関関係が分かる「広告テクノロジー業界マップ」のモバイル広告版を紹介します。 - 楽天経済圏を支えるアクセス解析の全貌(前編)
企業において、経営視点を取り入れたデータ中心のWeb戦略が不可欠になりつつある。40ものオンライン事業を手掛ける楽天は、アクセス解析を浸透させる組織を作り、ビジネスの成功に結び付けている。楽天の取り組みの全貌を伝える。 - 第3回 触媒としてのビッグデータ――例えば、オウンドメディアのCRMとDSP広告配信エンジンをつなぐ
ビッグデータとは単なるデータの蓄積ではなく、既存のメディア、デバイス、あるいはサービスの垣根を取り払ってそれぞれを連携させ、新たなイノベーションを生み出す、いわば「触媒」なのである 。