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モバイルでのエンゲージメントを高めるにはQRコード、モバイルサイトが有効

「モバイル分野では、バナー広告よりネイティブエクスペリエンスを通した方がエンゲージメント率が高い」――こんな調査結果の記事が、2013年7月30日ClickZ.comに掲載された。

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 ここでいうネイティブエクスペリエンスとは、バウチャーコードやQRコード、モバイルサイトなどを通じたエクスペリエンスのこと。本調査は、米国を始めオーストラリアやブラジル、インド、中国、韓国、英国など13市場における18〜54歳のスマートフォンユーザーを対象に、メディア・エージェンシー・イニシアチブが実施したものだ。

 掲載された記事“Native Mobile Experience More Effective Than Banner Ads: Study”(「調査結果:モバイルのネイティブ経験の効果はバナー広告に勝る」)によると、クリックスルーやダウンロード、インタラクティブなどのエンゲージメントは、ブランドのモバイルアプリ(60%)や動画広告(61%)、ソーシャルメディア(69%)よりも、ブランドのモバイルサイト(71%)やQRコード(73%)、バウチャーコード(74%)の方が効果が高いという。


図:どのタッチポイントからエンゲージメントが行われたのか

 とはいえ、QRコードなどだけが有効というわけではない。例えばソーシャルアプリの“中毒性”は高く、71%のユーザーが何らかのブランドのソーシャルアプリをダウンロードしており、67%は毎日それらのアプリを利用、また半数近くが1日何回もソーシャルアプリにアクセスしているという。

 また本調査結果によると、いくつかの点ではアジアパシフィック地域が世界をけん引しているそうだ。その1つが、モバイルでの動画コンテンツの閲覧/共有だという。一般的に、モバイルでの動画アップロードや閲覧/共有については、2010年に実施した類似調査と比較すると、当時の2倍と伸びている。中でもアジアパシフィック地域では、暇つぶしにモバイルで動画を閲覧/共有する割合が高く(40%)、ラテンアメリカ地域(25%)と比較するとその差は歴然だ。

 もう1つ、アジアパシフィック地域の特徴として、購買につながるブラウジングが多いという結果がある。中国ではモバイルユーザーの91%が商品やショップをブラウジングし、66%が購買に進むという。インドもほぼ同様で、購買に進むユーザーは全体の65%、韓国でも88%のユーザーが商品やショップをブラウジングし、63%が実際に購入している。購入しているのは主に洋服や食料品、家電、携帯電話などだが、さらに多いのがアプリケーションや書籍、音楽の購入だという。しかもQRコードや価格比較サイト、クーポンやバウチャーサイトからの購入は、店舗内で発生する方が多いそうだ。

 最後に、小売業の方向けの情報を1つお伝えしよう。本調査によると、モバイル消費者の25%が定期的に自分の買った商品についての投稿やコメントを行っており、26%が商品写真を友達と共有しているという。

 メッセンジャーやソーシャルネットワークなども、ノートPCからスマートフォンに移行しつつある今日、友人などとのつながりもスマートフォンに移りつつある。市場拡大の施策として、QRコードや動画などを通じてスマートフォンでのブランド体験を高め、コンバージョンにつなげていくという戦略が今後ますます必要になってくるだろう。

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