ニュース
第2回 設計図のないビル工事 〜パッチワークでは結果は出ない〜:【連載】日本の未来を切り拓くBtoBマーケティング(2/2 ページ)
10階用の基礎の上に30階建てのビルを建設するのは「無理」である。10階建てのビルのために30階用の基礎を作るのは「無駄」である。ビルの工事ならありえないことだが、日本のマーケティングではよく起きている現実である。
マーケティング活動を部分最適から全体最適に再構築
ビルでも橋でも機械でも、何かを作るには必ず設計が必要です。ビルを建てる場合であれば事前に地質や地盤、その地域の建築法規や市場などを調査し、その上でビルの用途が決められ、それを反映した設計が行われます。設計図に従って必要な部品や材料、専門の職人が手配され、工程表にしたがって工事が進んで行きます。「ビルを完成させる」という目的に対して、無駄な動きなど入る余地はありません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 第1回 世界を見れば日本の現在位置が見えてくる
日本企業の弱点はまさにマーケティングである――。円が安く、国内に市場が溢れていた時代ならマーケティングは必要なかったかもしれない。しかし、時代は変わったのだ。シンフォニーマーケティングの庭山一郎氏が日本企業に向けて鳴らす警鐘。 - 第2回 設計図のないビル工事 〜パッチワークでは結果は出ない〜
10階用の基礎の上に30階建てのビルを建設するのは「無理」である。10階建てのビルのために30階用の基礎を作るのは「無駄」である。ビルの工事ならありえないことだが、日本のマーケティングではよく起きている現実である。 - 第3回 売れない原因を突き止める方程式
「売れない原因」を探すことからマーケティングの旅は始まります。営業スキルなのか? 価格なのか? 流通チャネルなのか? 今回は売れない原因を突き止める方程式を解説します。 - 第4回 「マーケティングの漏斗」の必要性――案件化率の高いアポイントを営業へ供給するために
法人営業は「マーケティングの漏斗」と「セールスの漏斗」という2つの漏斗が上下に連結されたような構造だと言われる。なぜ「マーケティングの漏斗」が必要なのか? 「セールスの漏斗」だけで十分ではないのか? 「データマネージメント」と「コンテンツマネージメント」という軸で「マーケティングの漏斗」の必要性を考える。 - 第5回 SFAの得意技は「営業案件のプロセスマネージメント」
各拠点が持っている営業案件を統合管理し、失注率を減らし、受注決定率を上げるために、SFAほど強力な武器はありません。しかし、非常に大きな問題があります。SFAには案件を作る機能はないのです。 - 第6回 マーケティングを強化するための組織と人選
日本企業の弱点はマーケティング部門の機能不全にあり、特に「デマンドジェネレーション」(営業案件創出)の仕組みの欠如は深刻なのである。 - 第7回 BtoBマーケティングの効果測定と評価――お勧めのKPIはCPLとCPO
私がクライアントにお勧めしているKPIは「CPL(Cost Per Lead:見込み客獲得単価)」と「CPO(Cost Per Opportunity:有望見込み客獲得単価)」である。 - 第8回 日本をマーケティング先進国にする2つの強み
日本国内でのマーケティングが実績を上げ始めると必ず言われることが、「同じ仕組みで海外のマーケティングはできますか?」ということです。答えはもちろん「Yes!」です。 - 第1回 「見込み客」が、「こっちを振り向いてくれる」瞬間を見極める
見込み客の検討プロセスを後押しし、その検討度合いを把握し、しかるべきタイミングで営業コミュニケーションにつなげる――。BtoBビジネスを行う企業において、マーケティング部門の任務は、営業部門がその先の見込み客と「お互いが出会えて嬉しい状態」をセッティングすることにある。その方法とは? - 第1回 マルチチャネルキャンペーンの効率的な統合管理と実施事例
マルチチャネル施策を計画するには、まずキャンペーン全体を俯瞰し、リードを顧客化/リピーター化するためのプロセスと最適なタッチポイント(メディア+コンテンツ)を設計、企画することが必要である。まずはそれぞれのプロセスにおいて、最も有効だと思われるタッチポイントを選んで組み合わせ、予算を最適に配分しよう。 - 第1回 なぜ、今、インバウンドマーケティングなのか
企業や消費者の購買行動の変化、および、売る側に求められる変革の圧力という観点から、いま、インバウンドマーケティングが注目される背景を考察する。 - 第2回 インバウンドマーケティングの全体像を捉える
「基礎から理解するインバウンドマーケティング」第2回では、インバウンドマーケティングの構造を考える。全体を「見つけられる」「期待を得る」「信頼を得る」という3つのステップに分けると理解しやすい。